余り者に優しくする紅葉…「いちばんすきな花」第5話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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前回の夜々(今田美桜)もそうでしたが、今回は紅葉(神尾楓珠)をフィーチャーして描くことで、今まで描いてきた紅葉の人間性とまた別の一面が明らかになりました。




紅葉と高校時代の友人、篠宮(葉山奨之)との再会シーンは、ヒリヒリと見ているこちらまで心が痛むものでした。




フジテレビ 木曜22時

「いちばんすきな花」第5話


主演…多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠

脚本…生方美久

演出…高野舞




これまで描かれた紅葉はみんなと仲良くし、いいように利用されてきて、実は孤独で深く付き合う親友はいない…というキャラクターとして描かれてきました。





しかし、今回の冒頭で、幼少期の紅葉は、1人ぼっちでいる子に近づき仲良くしてあげる姿が描かれ、モノローグでいじめている子やいじめを見て見ぬふりする子よりもっと最低なことをしているとあり、それがなぜか当初はわかりませんでした。





紅葉は高校でいつも1人でいて孤独な感じの篠宮に近づき、一緒に絵を描いたりして友情を深めます。 




紅葉よりはるかに上手い絵を描いていた篠宮はその後有名画家になったようで、マネージャーを通して、ある仕事を一緒にやらないかと紅葉にアプローチしてきます。





再会した2人。しかし、紅葉は自分は余ってる人だから篠宮に近づいたんだと正直に打ち明けます。





篠宮にしてみれば、孤独な自分と優しく接してくれたという美しい思い出なのに、それを今さら塗りつぶさないでくれって怒りを感じます。




もう一人、1人ぼっちだった黒崎を篠宮に紹介し、その黒崎とは今も親友でいるらしく、紅葉はただ罪悪感にさいなまれただけでした。




篠宮のアトリエを去る時に、「お邪魔しました」と言うと、篠宮は「バイバイ」と言います。

そのバイバイは2度と会うことはないバイバイでした。




その前に椿(松下洸平)の家から出る時に「お邪魔しました」には「また来てね」というやりとりだというシーンがあったから、バイバイは重いバイバイでした。




自分のイヤな部分と向き合ってしまった紅葉はとげとげした心の痛みを癒やしたくて、つい椿の家へ。





まだ帰宅途中の椿との電話のやりとりは、椿がいて良かったと痛感するシーンでした。




傷つき傷つけられる人の関係性のデリケートさを突きつけられるエピソードでした。




おそらく脚本家自身がそんなデリケートさを抱えて生きてきたんでしょうね。




今回の評価は…8