これまでの阿部正弘(瀧内公美)と家定(愛希れいか)、瀧山(古川雄大)の関係性があればこそ、死期迫る阿部とのシーンが泣けましたね。
NHK 火曜22時
「大奥Season2」第17話
脚本…森下佳子
演出…大原拓
開国したものの、アメリカと通商条約を結ぶか否か、開国派と攘夷派に分かれ、政局は混迷。
阿部は老中としてその難局を切り抜けるべく奔走しますが、病に侵されて思うように働けず弱っていく一方です。
水戸の斉昭は攘夷、攘夷と騒ぎ、井伊直弼(津田健次郎)は阿部を女だからと見下し、家格を気にせず意見を募ったりするからだと嘲ります。
阿部は聞き捨てならずと、そんなことを言ってるからダメなのだと、毅然と言い返します。
しかし、体調は悪くなる一方で遂に登城できないまでに衰弱します。
心配して阿部を瀧山が訪ねます。
ここで瀧山に無念を告げる阿部にも泣かされるんですが、
瀧山が抱き抱えて、阿部を城中に連れていき、馬に乗るほどに溌剌と元気になった家定に会わせるシーンには更に泣かされました。
これが最後のお目見えと悟って阿部は、「上様の過去も病もすべて私にあの世に運ばせてください」と告げ、
「私と巡り会ってくださって、思い切り空を飛ばせてくださってありがとうございました」と感謝し、
「どうかこれよりは誰よりもお幸せになってくださいませ」と最後の願いを伝えました。
瀧内公美、入魂の演技でしたね。
この役で更に評価が高まったことでしょう。
家定の正室になった篤胤(福士蒼汰)は聡明で、現実主義者ですが、まだ何を企んでいるのか?底が知れませんね。
含みのある人物を福士蒼汰が魅力的に演じています。
気になるのは最後の将軍となる慶喜(大東駿介)。
なかなかクセのある敵役っぽい登場の仕方で、瀧山や篤胤はいかに対処していくのかが楽しみです。
今回の評価は…8