私めが身を置くテレビ界はたださえ年末が一年で一番忙しいんですが、今年は担当番組が年末に重なり、日々忙殺されております。
記事の更新が滞っているので読者の皆さんにはご心配をおかけしております。
この記事からは滞ってる分、先週と今週の2話分をまとめての記事にさせていただき、遅れを挽回したいと思います。
申し訳ありません。どうぞご理解のほどを。
日本テレビ 水曜22時30分
「コタツがない家」第7、8話
主演…小池栄子
脚本…金子茂樹
演出…中島悟(7)、苗代祐史(8)
まず第7話。
こちらは意気揚々と鬼怒川のママのもとへ行ったはずの達男(小林薫)が、ママに捨てられ、また万里江(小池栄子)の家にご厄介になるという話。
この回から達男の警備員バイトの先輩、熊澤(西堀亮)が達男をフォローしたり代弁したりで深堀家にも頻繁に出入りし、存在感が増します。
ちょっと情けないような顔しながら、時々いいことも言って、漫才師マシンガンズの西堀がいい味を出してます。
家から出て行った時とは打って変わって、しおらしく殊勝になり、深堀家のみんなに敬語を使う達男が何とも笑えましたね。
この役は小林薫の演技の幅を堪能できる役で、オリジナル脚本なので脚本家も存分にいろいろやらせてますね。
特に昼間は犬猿の仲の悠作(吉岡秀隆)と2人きりになるのですが、まるで悠作の下僕のように仕えます。
ところが、珍しく悠作とさしで飲む焼鳥屋で、達男は真顔になって悠作に万里江と別れてくれと切り出します。
11年も働かないままの夫がいたら娘は幸せになれないというわけです。
卑屈なまでになっていた達男が態度を変えて言うだけに迫力がありました。
この7話では悠作は漫画をもう描けないと放棄して、我慢強くフォローしてくれていた編集者の土門(北村一輝)も失望させ、見放されてしまいます。
第8話はその流れで悠作が家から出てしまい、漫画家をやめるべきか、離婚するべきかを悩むという展開になりました。
こちらも吉岡秀隆にまた悠作の別の顔を演じさせ、ただのダメ男でない複雑さをのぞかせました。
一方、悠作にひどいこと言ったから出て行ったと責められた達男は、今度は離婚した妻の清美(高橋惠子)に仲の良い年下の仁(小堺一機)という男ができたと知り、
気になって文句たらたらなのも笑えましたね。
未練があるの丸出しなのに、無いと言い張る姿が何とも滑稽でした。
そんな父親や祖父を冷静に見据えてチクリチクリと皮肉を言う順基(作間龍斗)の存在も良いですね。
和菓子職人の道に進むかと思いきや、スイーツアイドルの声がかかり、色気を見せる自分には甘くブレブレなのもまた面白いです。
この家族、最後は丸くおさまりそうですが、まだまだ何があるやらですね。
第7話の評価は…8
第8話の評価は…7