この7話、8話でついに岳(高橋文哉)が海(志尊淳)に替わって「K」のシェフへとのし上がりました。孤高の立場となったのです。
そして、これまでモヤっとしていた海の謎めいた部分、渋谷(仲村トオル)や淡島(高橋光臣)との関係性などが次々に明らかになりました。
ようやくジグソーパズルのピースがかなりはまったようにドラマの全体像がはっきりした感じです。
TBS 金曜22時
「フェルマーの料理」第7、8話
主演…高橋文哉、志尊淳
脚本…渡辺雄介
演出…平野俊一(7)、石井康晴(8)
まず第7話は、かつて岳(高橋文哉)が数学者をめざしていた時のライバルで、岳に数学者の道を諦めさせた天才数学者の広瀬(細田佳央太)が権威ある賞を受賞し、そのパーティーの料理を岳がメインシェフとして作ることになるという話でした。
数学にしか興味がなく、出された料理にも全く手をつけようとしない広瀬。
なんで数学を続けずに、料理なんか作ってるんだと、岳に食ってかかります。
何とかシェフの道を選んだ自分を認めさせたいと、Kの厨房スタッフみんなの協力を得て、広瀬が思わず食べたくなるメニューを作り上げたのでした。
なんと途中からは海も手伝ってくれて、ここはワクワクするシーンでしたね。
裸男の淡島は医師でしたね…(笑)
海はやはり脳の腫瘍のため、味覚障害が進行していました。
幼い頃、パリで母親に捨てられていた海はその才能を渋谷に見いだされ、料理をたたきこまれます。
病気がわかると、残された時間で東京に自分の店を出して最高のスタッフを集め
、神を超えたシェフになると決めたのでした。
給仕長の寧々(宮澤エマ)は店でも海が住む家でもサポートしてましたが、渋谷が差し向けた人間だったんですね。監視のために。
そして、海は岳と出会い、岳を自分の後継者にすべく試練を与え続けたのでした。
渋谷に自分が言われたように、孤高となることを求め続けたのです。
おっとりしてどこか頼りなげな表情から、孤高のシェフになった岳はまるで違う人間のように冷たく厳しい表情になりました。
高橋文哉の演じ分けが見事ですね。
このドラマでまた一段と役者としての幅が広がり成長した気がします。
もちろん、さまざまな思いが交錯する海の複雑な感情を、志尊淳は実にデリケートに演じていてこちらも負けていません。相乗効果となるW主演ですね。
このドラマで最も敵役の西門(及川光博)が再再登場、今回も憎々しく海の隠していた病気のことを岳らに伝え、 Kの経営乗っ取りをもくろみましたがダメでしたね。
苦虫かみつぶした顔が何とも良いですね。
7話、8話ともに評価は…7