木梨憲武が久々に連ドラを主演するということで、そこがどうかというのが、このドラマの最大のポイントでした。
…で、とうだったかというと。
フジテレビ 月曜22時
「春になったら」第1話
主演…奈緖、木梨憲武
脚本…福田靖
演出…松本佳奈
私めは木梨憲武とあまり年齢の違わない同世代です。
なので、シンパシーはかなりあります。
今さら連ドラ主演しなくてもよいのに、わざわざこのドラマに出てきたのは木梨憲武にも思うところあってのことと推察されます。
そんな木梨が演じる雅彦は妻を早くに亡くし、父子家庭で娘、瞳(奈緒)を育ててきましたが、余命3ヶ月の宣告を受けてしまいます。
毎年ちゃんと健康診断を受けていたのに。忙しくて受けなかったら、その間に悪くなり、腰が痛くて調べてもらったらもう手遅れと分かる…ってありがちな流れでリアルです。
元日に父親と娘は報告したいことがあり、一緒に言ったら、雅彦はあと3か月で死ぬと言い、瞳は結婚すると言います。
瞳は父の言葉を信じようとはしませんが、医師にあってウソでないと分かります。
雅彦は治療を拒み緩和ケアだけしたらと思っており、瞳は治療してほしいと願います。
このドラマはオリジナル脚本なので。雅彦をかなり木梨憲武に寄せて書いています。
なので、木梨憲武は極力ナチュラルに、62歳で死ななければならない男を演じており、近い世代の私めなどは身につまされて見ることになりました。
福田靖の脚本も流石ベテランで実績のある人だけに、説明しすぎずに雅彦の複雑な思いを含みもあって描いています。
木梨憲武がまだ気負ってる部分もありますが、私めの心配は初回で早くも解消されました。
抗がん治療で辛い思いをするくらいなら、緩和ケアしてやりたいことをやりたい…ってこれからはそういう人が増えそうですね。
瞳は瞳で、結婚したい相手(濱田岳)が年上の売れない芸人で、雅彦は猛反対。こちらはこちらでややこしいことになりそうです。
奈緒は相変わらずナチュラルな演技で、そうなるよね…って説得力が演技にあります。
脚本の福田靖もさることながら、「きのう何食べた?」や「コタローは1人暮らし」を演出した松本佳奈の演出も光ってました。
残り3ヶ月をどう生き、どう過ごすか?あざといですが見てしまいますね。
今回の評価は…8