クドカンを信じて良かった…「季節のない街」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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初回を見て「なんじゃ、これ?」と少なからず思ったものの、脚本が宮藤官九郎であることを信じて、初回離脱はとどまったのですが、




第2話はやはり信じて良かったと、素直に思える見ごたえある人間ドラマになっていました。恐るべし!クドカンです。




テレビ東京  金曜24時52分

「季節のない街」第2話


主演…池松壮亮

脚本、演出…宮藤官九郎




今回、フィーチャーされたのは半助(池松壮亮)を青年部に誘ったタツヤ(仲野太賀)。



タツヤは「ナニ」で父親を亡くし、母のしのぶ(坂井真紀)と妹、弟と仮設住宅で暮らしてきました。




兄のシンゴ(YOUNG DAIS)は仮設住宅の暮らしになじめず、出ていってしまい、グレて時々姿を見せては母から金をもらっていくということを繰り返しています。




タツヤの一家に優しく接してくれ、父親代わりになってくれた人も、方々から借金して貯めた金をしのぶがほとんどシンゴに渡してしまったのを知り、どこかへ去ってしまいました。



それを義父が知ったとき、初めてしのぶを見るような顔をしたという描写にまずハッとさせられました。




これが前ふりで、タツヤも同じ表情をすることになります。

タツヤはいつか一家で仮設住宅を出てもっと良い暮らしができるようにとコツコツと貯めていた貯金通帳を、しのぶは印鑑ぐるみシンゴに渡してしまいます。




シンゴが何者かに刺されて、搬送された病院に駆けつけ、所持品からそれが判明するのですが、




あとから来たしのぶは、シンゴの命より貯金の方が大事なのかとタツヤをなじり始め、自分だけ楽をしようとコソコソ貯めて!と罵倒します。




タツヤはたんばさん(ベンガル)から、それでお母さんは幸せなのか?と言われ、自分のエゴに気付き、シンゴに貯金を渡してもよいと考えを改めた矢先だったのに…



親を思っての行為が、当のしのぶには全く理解されていなかったのです。

家族のために頑張ってきたタツヤより、会えば優しい言葉をかけてくれるシンゴが可愛いとい言い放つしのぶを、




ボカ~んとした表情で見守るタツヤ。

受け入れがたい不条理に、涙を流します。

このシーン、坂井真紀もスゴかったですが、仲野太賀のリアクションが実に見事でしたね。




シンゴは命をとりとめ、保険に入ってなかったため、タツヤの貯金がごっそり使われました。




家族とはなんて因果なものか、私めも考えるところ多々あり、こんな重いテーマを突きつけてくるクドカンにノックアウトされました。




半助に届く大量の白菜による鍋をタツヤもつつくシーンが続いて何とか救われました。




今回の評価は…8