春ドラマ、私めが見た恋愛ドラマの中では、最も幸せを願ったヒロインは間違いなくこのドラマのすみれ(松本まりか)でした。
母親の復讐のために詐欺師になったすみれは自分なんか幸せにはなれない、なっちゃいけないと考えがちで、
宗春(上杉柊平)へもなかなか素直に愛情を伝えられませんでしたが、やっと最後の最後に、素直に「好き」と言えました。良かったです。
テレビ朝日 日曜22時
「ミス・ターゲット」第8話、最終回
主演…松本まりか
脚本…政池洋佑
演出…近藤幸子(8)、日暮謙(終)
このドラマに登場する人物はみなイイ人ばかりなので、何だかいろいろ切ないんですよね。
前回、すみれが出所してきたら宗春や萌(鈴木愛理)が以前と人が変わってしまったような印象を与えましたが、
今回で、2人とも人間性は変わってなくて、すみれロスから協力しあって立ち上がり、
すみれの残した事業計画にそって和月堂の名をより広める努力を続けてきたのです。
共に戦ってくる中で萌は宗春を好きになってしまったようで、すみれの出所は喜びつつも、事業面は順調になってきた宗春の心を乱してほしくなくて、会わないようにしてと頼むのでした。
一方、すみれと同じく刑期を終えた轟(八嶋智人)は、すみれを恨むどころか、すみれへの愛情はより高まり、すみれに愛の告白を改めてします。
このドラマは八嶋智人のいろんな演技を堪能できましたね。芸達者の本領発揮でした。
轟はすっかり改心して善人になりますが、弟分の茶野(後藤剛範)はそれを快く思わず、アニキを変えやがって!とすみれを狙います。
轟がそれを察知して宗春に知らせに来て、宗春はせっかくメディアへのPRイベントの日なのに、すみれのもとに駆けつけ、かばった拍子に階段から転げ落ちちてしまいました。
まさか?宗春も記憶喪失に?
と一瞬危ぶみましたが、そんなことはなく…
ただ、私のせいでまた宗春が…ってことになり、すみれは轟の誘いを受け入れることに。
しかし、萌はなぜ施設にいた自分が、仲間に引き入れてもらえたのには、すみれ
の尽力があったことを弥生(筒井真理子)から初めて聞かされたり、
すみれに対してネガだった竜太郎(沢村一樹)も弥生からすみれのことを聞いたり、宗春からいかに自分を救ってくれたかを熱く語られたりして、すみれへのネガは取り除かれます。
ずっと作ってなかったけど、すみれが食べたいと言った草餅を、宗春はわざわざ作って、轟と轟の地元に行くすみれに届けに行きます。
草餅を食べたすみれはやはり宗春への思いを絶ちきれずに、途中で下りて宗春のもとへ。
これまで素直に思いを言えずに来たすみれはやっと言うことができました。
このドラマは松本まりか演じるすみれのひねくれてしまう複雑さと上杉柊平演じる宗春のまっすぐな熱さが好対照で、それが一貫していたのがシンプルで良かったです。
脇のキャラもみな愛すべき人ばかりでした。
8話、最終回共に評価は…8