夏ドラマの中では、深夜ドラマのおすすめとなりそうな作品です。
BLものと思われそうですが、聴覚障がいを持ち人を避けがちな航平(中沢元紀)と、真っ直ぐな心を持ち普通に接する太一(小林虎之介)との友情の物語です。
テレビ東京 水曜24時30分
「ひだまりが聴こえる」第1話
主演…中沢元紀、小林虎之介
脚本…川﨑いづみ
演出…八重樫風雅
主演の2人は「下克上球児」で目立っていた2人です。航平役の中沢元紀は小日向文世演じる土地の有力者の孫であるエース役、太一役の小林虎之介は兄の無念を晴らすべく自分も野球部に入った捕手役でした。
このドラマではくっきりと対照的なキャラで航平はイケメンで女性にモテますが、後天性の難聴で大学では1人でいることが多い陰なキャラ。
一方の太一はバイト先で客に殴りかかったはずみに店長まで殴りクビになるような直情径行で人懐っこい陽キャラ。
たまたまキャンパスで出会った2人は、航平の母(西田尚美)が作った弁当をふるまってもらったのをきっかけに親しくなり、
弁当をもらうのを条件に、難聴の航平のために授業でアシストするノートテイクの真似事をすることになります。
中沢元紀も雰囲気があって悪くないんですが、初回で目をみはったのは小林虎之介で、まっすぐで人懐っこさが嫌味にならない好感度の高さは、若き日の妻夫木聡を彷彿させるものがありました。
あまり行ったことがないという学食に航平を誘った太一。
しかし、そこで太一は心よく思わない連中にからまれてしまいます。
耳が聴こえないからって同情を買おうとしやがってとか言われているのにカッときた太一はそいつらに殴りかかります。
どうせよく聴こえないんだから、あんなに怒らなくていいのにと航平がとがめると、太一はこう言うのです。
「違うだろ!聴こえなかったとしても何を言ってもいいわけはない」
「なんでお前の方が遠慮してるんだよ。聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」
じっと見据えて涙目で熱く訴えかける太一に航平がぐっと来たように、見ている私めもこのドラマを見なきゃって気になるほど、ぐっと心を鷲づかみにされました。
おそらく2人の間にはいろんな壁があったり、なかなか難しいんでしょう。でも見届けたいなと思いました。
初回の感想は…7