これまで3話はいろんなエピソードがごちゃ混ぜで盛り込まれていて、バラバラな感じがしましたが、
今回は主人公ヨウコ(小池栄子)の出生の秘密が明かされると共に、「望まれずに産まれてきた子」というキーワードでくくられるエピソードがはずき(平岩紙)によってつながることで、これまでよりいくらかまとまりはありました。
フジテレビ 水曜22時
「新宿野戦病院」第4話
主演…小池栄子、仲野太賀
脚本…宮藤官九郎
演出…清矢明子
性的虐待から逃げてきたマユ(伊東蒼)は刺客外人に襲われるヨウコを助けました。
そのまま病院に匿われたマユでしたが、今後どうするかを話すためにマユの母親(臼田あさ美)が呼び出され、児童相談所スタッフやNPO代表の舞(橋本愛)、ソーシャルワーカーのはずき、岡本巡査(濱田岳)が話を聞くことに…。
この母親は援助交際で金を稼ぐ中でマユができてしまったようです。母親は援交、娘はパパ活って親子は結構いるみたいです。
今の彼氏がマユにも手を出しているのは知っていたみたいですが、文句を言ったら暴力をふるわれるので見て見ぬふりしていた…と。
岡本は今はDV防止法ができて訴えられると教えてやり、「私みたいな女」と卑下するのもやめろと叱ります。
舞はマユに「そういう子」って呼ばないでと怒られた話をし、
「私みたいな女からそういう子が産まれるって考えに大人が囚われていたから、断ち切ろうとしたんじゃないでしょうか、娘さん自分で」
マユは後日、児童養護施設に入ることになりました。病院でのヨウコの患者を救う姿に憧れ。医療従事者をめざすようです。
自称美容系インフルエンサーのイ・オンナはヨウコの母親のリツコ(余貴美子)でした。
リツコは院長の啓介(柄本明)とは旧知な感じはしましたが、まさかヨウコは啓介の子だとは思いませんでした。
そのことを啓介ははずきに明かします。
はずきはたださえ厳格な祖父から女の子に病院は継がせられないからと望まれなかった上に、
医師をめざすも医大は落ちまくり挫折、今は医師と結婚して婿に迎えるべく婚活中なんですね。
それが、皮肉にも父親の隠し子は医師になり、そうと知りつつ病院に迎え入れたことははずきを傷つけ、怒りに燃えました。
「継がせるつもり、ヨウコさんに。いいけど、別に。でも私がどんな思いであの病院で働いているか考えてからにしてよね!」
ま~ごもっともですね。
そんな時に病院ではトー横キッズが産気づいて運ばれてきて、出産しました。
トイレで産み落として、赤ちゃんポストに入れるはずだったととんでもないことを言う子で、でも赤ちゃんの顔を見たら育てたくなったとか言ってます。
そこへ、怒りのはずきが登場!
「勝手に子ども作って、勝手に産んで、捨てようと思ったけどやっぱ可愛い?バカか!想像力が足らない!あんたみたいなバカな女は母親になんてなれない!なる資格がない。…望まれずにこの世に生まれた子はずっとつらい。ずっと苦しいの!忘れないで」
自分のこと、マユのことを踏まえてのこの怒り。表現はきついけど頷けるものはありました。
特に「海のはじまり」や「あの子の子」を見た後なので、尚更なんですよね。
今回は平岩紙の回でした。
この人はどんどん女優として存在感が増してますね。
江口のりこのように主演できるところまで行ってほしいです。
やっとストーリー性が出てきましたが、さてどうなるんでしょうか?
クドカンの凄みが出てくればいいんですがね。
第4話の評価は…7