冬ドラマ期待度ランキングで1位にした作品がいきなり冬ドラマの初めの記事になってしまいました。
秋ドラマのこの枠の「宙わたる教室」があまりに良かったので、それを引きずっていささか過大な期待をしてしまったかもしれません。
とはいえ、初回の感想はそれなりに期待した良さは感じられるものでした。
NHK 火曜22時
「東京サラダボウル」第1話
主演…奈緒、松田龍平
脚本…金沢知樹
演出…津田温子
このドラマに心ひかれ、いざ初回を見てやはり良いなと思ったのは、日本に来たり、住んでいたりの外国人が起こしたり、巻き込まれたりの犯罪を描くという独自の視点。
昨今、とかくインバウンドで大挙して来日する外国人観光客に目が向かいがちですが、日本に居住する外国人についてはあまり取り上げられません。
…で、その題材を大上段に振りかぶって描く、大袈裟な社会派ドラマだと、ちょっとイヤだなと思っていましたが、
拍子抜けするほど歌舞伎町が所轄内で外国人犯罪が多発する東新宿署の国際捜査係の中でも、こぼれカズ扱いされる犯罪ばかりを請け負うレタス頭の女刑事・鴻田(奈緒)と、感情移入せず取り調べ時の通訳をする元刑事・有木野(松田龍平)の話のようなので、そこは良いなと思えました。
在日外国人の悩みや窮状に寄り添うヒューマンドラマになっていくようです。
初回のサブタイトルは「サソリと水餃子」でしたが、これは2人の違いをあらわしていて、鴻田はサソリでもカエルでも平気で食べる天衣無縫なところがあり、有木野はまともに水餃子を注文するような現実主義者。
そんな対照的な2人がバディとなり、外国人たちに向き合っていくのは奈緒も松田龍平も適役で良さそうです。
初回のエピソードは中国から来た観光客の女性が大麻リキッドの売人と知り合い、荷物の取り違いから犯罪者扱いされてしまい、その疑いを晴らしてあげる話でした。
エピソード自体はさほどではありませんでしたが、キラキラして魅力的な東京の裏側にある闇をのぞかせ、その薄気味悪い怖さは感じました。
警視庁に通訳センターがあるというのは初めて知りました。
第1話の評価は…8