ヤングケアラーの孤独…「御上先生」第7話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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現代の日本が抱える社会問題の多くが、悩み苦しむ人がSOSをまわりや社会に発信できないから起きていることを今回改めて知らされました。




今回の椎葉(吉柳咲良)が直面したヤングケアラー問題も、深刻な問題の1つでこのドラマはその解決策を示唆していましたね。意義のある回でした。




TBS  日曜21時

「御上先生」第7話


主演…松坂桃李

脚本…詩森ろば

演出…小牧桜




生理用品を万引きしてしまった椎葉を、御上は引き取りに行きます。

店長は警察に通報しないでくれました。




万引きだけではなく椎葉がマッチングアプリのサクラをやっていたこともわかり、椎葉は退学処分を受けることになります。




クラスメイトの前で、椎葉は話す場を御上(松坂桃李)から与えられます。

包み隠さず椎葉は両親を事故で亡くし和菓子屋を営む祖父母と住んできたこと、祖母が倒れ、祖父は認知症になり店は閉めざるをえなくなり、自分が介護をしなければならなかったことを話します。




御上はなぜ生理用品を万引きしたのかを聞くと、是枝(吉岡里帆)はとっさに女生徒にそれを聞くのは…と異議を唱えます。




すると、富永(蒔田彩珠)は話すかどうかは椎葉が決めていいと促します。

これは御上が是枝はそう言うだろうからその時は割って入るように前もって御上が富永に頼んでおいたのでした。





和菓子屋で初潮を迎えると赤飯で祝うってことを幼い頃から見聞きして抵抗はなかったのに、家庭の事情が変わると、それがツラいものになったと椎葉は告白します。




一番怖かったのはお金のことでした。考えないといけないことが山積みで頭がごちゃごちゃになり体がキツくなったようです。




椎葉と親しい千木良(高石あかり)は気づいてあげられなかったことを涙ながらに詫びます。




それにこたえる椎葉のセリフが印象的でした。




ホントのホントに困ってると相談できる人がいるってことにも気づけなくなる、なのに生理は来ると言ったあとに、こう言います。



「私生きているんだなって思い知らされて、私はここで血を流しているのに、誰モ゙気づいてくれないって、苦しくて。私は私がここにいるってことを見つけてほしかったんだなと気づいたんです」




その手段が万引きで良かったとは思いませんがSOSを伝えられたのは良かったですね。




椎葉の告白を聞いた3年2組の生徒たちは椎葉の退学処分を撤回してもらうべく署名運動を始めました。

あわせて古代理事長(北村一輝)に入学してから家庭環境が変わった生徒を支援するシステムを構築するように求めました。




生徒に考えさせ行動させるという御上の指導が見事に結実した回でした。




神崎(奥平大兼)が説明した「相対的貧困」というのも初めて聞く言葉でしたが、なるほどなと思いました。




いよいよ話は文科省と古代の間に何があったか踏み込んでいくようです。




7話の評価は…8