吉原も役者も世間からは…「べらぼう」第11話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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瀬川(小芝風花)が吉原を離れるのを記念して作った豪華な錦絵本は鶴屋(風間俊介)が予言したように、売れ行きは芳しくありませんでした。




蔦重(横浜流星)がやることは、何でもうまくいくわけではなく、それがリアルでしたね。




NHK  日曜20時

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第11話


主演…横浜流星

脚本…森下佳子

演出…小谷高義




このドラマは大河ドラマの中でもかつてない江戸中期の市井を描いていて、しかもNHKがよく取り上げたなと思う遊郭のある吉原を舞台にしているところに凄みがあります。




しかも、幕府から許されてはいても、色里として低く見られ差別されているマイノリティであることをしっかりと打ち出しているのです。





今回、心に響いたのは相撲と並んで江戸の人々のエンタメだった歌舞伎、それに付随する浄瑠璃も差別される身分だったことを明確に打ち出したことでした。




歌舞伎で人気の市川門之助(濱尾ノリタカ)と浄瑠璃富本節の豊志太夫(寛一郎)はこっそり吉原に遊びに行きますが、お前らが来るところじゃね~と弾き出されます。




それを遺恨に思い2人は吉原を心よく思っていませんでした。

蔦重は吉原への集客のために2人を、吉原での俄のイベントに呼びないかってことになりますが断られてしまいます。




そこで、蔦重は吉原の女性たちを吉原から連れ出し、豊志太夫の浄瑠璃を聞かせてあげます。





吉原の女たちは逆に吉原から出て役者や浄瑠璃に触れる機会がなかったので、感激して涙を流します。




そんな彼女たちに心打たれて、豊志太夫は男気で俄に出ることにします。




娯楽として江戸の人々を喜ばせた遊女も役者も蔑まれる存在だったことが、切なく心に刻まれました。




11話の評価は…8