連ドラについてじっくり語るブログ -26ページ目

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

10月スタートの秋ドラマを曜日別にご紹介していきます。

まずは月曜日…




フジテレビ  21時

鈴鹿央士、松本穂香主演

「嘘解きレトリック」



昭和初期を舞台にやたら鋭い観察眼を持つ借金まみれの貧乏探偵とウソを聞き分ける奇妙な能力を持つ助手の異色コンビが「ウソ」と「まこと」が入り交じる難事件を解決していく。




フジテレビ  22時

趣里主演

「モンスター」



常識にまとらわれず、感情を排除して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士が、ハラスメントやルッキズム、生殖医療など法整備がされていない今どきの問題と向き合う異色のリーガル・エンターテイメント。





テレビ東京  23時06分

桐谷健太主演

「Qrosの女~スクープという名の狂気~」



あらゆる芸能人の真実を暴き部数をあげている週刊誌記者が、話題のCM美女の正体をめぐって芸能界の闇に迫るサスペンス。




続いて火曜日…




テレビ朝日  21時

遠藤憲一主演

「民王R」



「民王」が9年ぶりにリターン。今度の武藤総理と入れ替わる対象は全国民!?

1話につき国民1人と入れ替わっていく。





フジテレビ  21時

反町隆史、杉野遥亮主演

「オクラ~迷宮入り事件捜査~」



人情に厚く捜査は足でかせぐ「昭和」の刑事と、クールでタイパ重視の「令和」の刑事が、長期にわたって未解決になっているオクラ状態の事件に挑む。




NHK  22時

窪田正孝主演

「宙わたる教室」



年齢もバックグラウンドもバラバラな生徒たちが通う新宿の定時制高校に、謎めいた理科教師が赴任してくる。彼の導きにより火星クレーターの再現実験で学会発表をめざすが、生徒たちには困難がたちはだかり…




TBS  22時

奈緒主演

「あのクズを殴ってやりたいんだ」



結婚式当日に彼氏に逃げられたヒロインが金髪の謎の男(玉森裕太)との出会いをきっかけにボクシングを始めるラブコメディ。




フジテレビ  23時

宮世琉弥、小野花梨主演

「スノードロップの初恋」



人を愛したことがない孤独な死神と、人に尽くしてばかりいるヒロインの明るくも切ない恋模様。





火曜日は既に22時台がNHKvsTBSですが、新たに21時台もテレビ朝日vsフジテレビになります。



このドラマは毎回、オープニングとエンディングがあわせ鏡のようになっていることに感心してきましたが、




12話全体でも初回の冒頭の海(泉谷星奈)と水季(古川琴音)が海辺を歩くシーンが、最終回のラストでは同じように夏(目黒蓮)が海辺を歩くシーンで終わりました。




フジテレビ  月曜21時

「海のはじまり」最終回


主演…目黒蓮

脚本…生方美久

演出…風間太樹




拍子抜けするくらいに11話で生じた夏と海の溝はすぐに埋まりましたね。




弥生(有村架純)の助言も得て、夏は海にこれからも水季の話をしようと言って安心させるのでした。




思えば、夏も幼い時に父親(田中哲司)がいなくなってしまい、母親(西田尚美)に父親はいなかったかのように言われて育てられたんですね。




夏は生き別れでしたが、弟の大和(木戸大聖)は海と同じで母親と死別でした。




大和ももういないのに、母親といた場所につい行ってしまったりしていたようです。追憶って言うんですかね。切ない話でした。




でも、それを乗り越え、大和は明るく溌剌とした青年になっているように、海も明るく成長してほしいなと思いました。





夏は甘えるところは津野(池松壮亮)や弥生、大和たちに甘えることにしたようです。



これまで読んでこなかった海の父親になった夏にあてての水季からの手紙は、




さぞ感動させてくれるんだろうなと期待しすぎたため、あまり感動できませんでした。




水季は夏に迷惑かけたくないから1人で産んだのに、自分が死ぬことになったから夏に育ててほしいって変わってしまったことに、何となくモヤモヤしたままだったからかもしれません。




…なので、最終回で一番良かったのはそんなモヤモヤを感じずに済む、朱音(大竹しのぶ)と水季の亡くなる前に交わされた会話でした。



「海、産んでくれて良かった。海いなかったらお母さん寂しくて、すぐ水季のところ行こうとしちゃうもん。」

「そう。じゃあホント産んで良かった」



娘に先立たれた母親の複雑な感情を大竹しのぶは大竹しのぶならではの演技で見せてくれましたね。




「それでも、生きてゆく」以来の凄みを感じました。

意地悪なことを言う時はホントに憎らしかったですからね。




目黒蓮はしんどい役を、真摯に演じ続けて、ホントにご苦労さまでしたと言いたいです。




演技巧者ばかりに囲まれて、良い経験になったことでしょう。




最終回の評価は…8










11話と最終話を続けて見ました。記事は1話ずつ書きます。

11話は夏(目黒蓮)と一緒に暮らすことになった海(泉谷星奈)の心情を中心に描かれました。




改めて海を演じる泉谷星奈ちゃんの凄みもわかった回でもありましたね。




フジテレビ  月曜21時

「海のはじまり」第11話


主演…目黒蓮

脚本…生方美久

演出…ジョン ウンヒ




今回は津野(池松壮亮)に海がたずねたこのセリフに集約されていたと思います。




「夏くん、ママがいた話するとママいないって言うの。

海もいないのわかってる。

津野くん、ママいたのわかるよね?」

「わかるよ、一緒にいたから」

「夏くん、わかんないみたい。

水季はいないから2人で頑張ろうって言うの。

ママのこと忘れた方がいいの?もういないから…」




夏と海の間に生じたズレを実によくあらわしたセリフですね。




夏は水季(古川琴音)はもう死んでしまったので、水季に代わって海をしっかり育てていかなければ…という思いが強すぎるんですね。




しかし、海や、朱音(大竹しのぶ)、翔平(利重剛)、津野にしでみれば、水季はちょっと前まで「いた」人なんです。




死んでしまったけど、心の中にはいるし、まだ「いる」と思いたいんですね。




そこが、大学時代に別れて、それっきり会っていなかった夏とは違うんですが、悲しいかな夏にはそれが実感として分からないんです。




東京での新たな生活に早くなじませようと、夏はこれから通う小学校や近所の図書館にも連れて行きますが、明らかに海の様子はおかしくなります。




今回は海役の泉谷星奈ちゃんが海の複雑な感情の変化を実に巧みに演じていましたね。




大人はなんで死んだ人を「なくなる」って言うのかという海の言葉もグサっと来ましたね。




耐えきれなくなった海はついに夏にこう言ってしまいます。





海「みんなが寂しいの海のせい?海、最初からいなきゃ良かった?」

夏「そういうこと言わないで。いなければ良かったとかそんなのないから。もう絶対言わないで」

海「ママも寂しそうだった。ママいたのになんで一緒にいてくれなかったの?まだパパじゃなかったから?なんでママいないって言うの?海、ママと一緒にいたもん。いなかったの、夏くんじゃん!」





いや~、ここに来て海にこれを言わせるか…と、脚本の生方美久の恐ろしさを感じましたね。





夏(or目黒蓮)擁護派の方々からすれば、「アンタのママがアンタを産んだことを知らせなかったからだろうが!」とお怒りになるところですよね。




しかし、夏も慣れてない東京で、幼い海を1人帰宅させちゃダメですよね。

学童保育に預けるとか、母親(西田尚美)に来てもらうとかしないと…。




水季にしても、夏にしても、もっと頼れるところは頼ればいいのにと、楽をしたがる私めは思ってしまうのでした。




特別編でせっかく好感度の上がった津野が、夏におまえいなかったからなって邪険に言うのも、なんでそんな言い方?と夏が気の毒にはなりましたね。




第11話の評価は…8