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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

初回の記事でも書きましたが、このドラマは消防局の指令管制員というこれまでフィーチャーされなかった仕事を取り上げているんだから、



そこを極力ふくらませて、丁寧に描いてほしいんですが、今回も粕原(清野菜名)は通報を受けた際に不都合があった現場に今回は兼下(瀬戸康史)まで連れて出向き、



後日、できすぎなくらいにまたそこで今度は火事が起きて、その時に目にしていたから爆発を防げたという、随分ご都合主義な話でした。




フジテレビ 月曜21時

「119 エマージェンシーコール」第2話


主演…清野菜名

脚本…橋本夏

演出…水田成英




金属加工の工場で、機械操作を誤ってケガした人がいると通報が。

まだ働きだして間もない女性派遣社員からの通報で要領をえず、敷地内に建物が沢山ある中のどこなのかがわからず救急車の到着が遅れたようです。




粕原は何をどう聞いたら良かったのかを探るべく、その工場に兼下も付き合ってもらい行きます。




工場主(野添義弘)はそんなことで救急車を呼んでほしくなかったようで、通報した社員はクビになっていました。




わざわざそこに行かなくても、兼下から建物の外に誰か立っていて誘導するよう教えれば良かっただけなんですが、




その時に見かけたアルミニウムの粉末のことを覚えていた兼下が、後日、その工場で今度は火事が発生し、しかも見に行った場所で、兼下は放水は爆発の危険があるからと消防隊員に放水より前に粉末を持ち出すように伝えました。





元消防隊員だった兼下は、火災現場で大事にしていた家族写真を取りに戻り、仲間を巻き込んでケガをさせ、その仲間は辞めるという過去がありました。



その責任を感じ、兼下は司令部に異動させてもらい、現場に口出しもしないようになったのです。

息子にも司令部への異動は伝えてませんでした。



口出ししない主義とはいえ、アルミニウム粉末の件は言わなきゃダメですよね?ためらってるのが変でした。




なんだか現場に行ったから良かったという展開はそれでいいのかなと思ってしまいました。

堂島(佐藤浩市)が兼下に言ったように最初に最悪の事態にならないようにできるのが指令管制員なんですから、やはりあくまでエマージェンシーコールへの対応ぶりを描いてほしいです。



勤務外の時間はゆっくり休んでほしいですからね。




今回も映像119とか、へぇ~今ってこういうこともできるのかと、ためになる情報はあるんですから、もったいないです。




2話の評価は…6






ホテルで働く高橋(角田晃広)が見た目は普通のおじさんでも実は宇宙人とわかり、今回はその高橋にあることを頼むことになるんですが、




それがバカリズム脚本らしく、そんなことを頼む?(笑)ってことで…




日本テレビ 日曜22時30分

「ホットスポット」第2話


主演…市川実日子

脚本…バカリズム

演出…水野格




清美(市川実日子)と幼なじみの葉月(鈴木杏)、美波(平岩紙)は相変わらずファミレスでだべっていますが、小学校の先生をしている葉月が困りごとを相談します。




葉月の小学校の体育館で、天井とワイヤーのすき間にバレーボールが挟まっていて、体育の授業の時にあのボールを落としてとせがまれます。




昔、バレー部で同じようになったボールを落とした経験のある葉月は生徒たちの前でやってみますが、落とすどころか更に2個ボールを挟んでしまいます。




その場はそれで諦めましたが、何とか落とせないかというわけです。

それで清美は高橋に頼むんですが、当初は嫌がっていた高橋も、言葉巧みに清美に言われて渋々OKします。




このやりとりがバカリズム調で面白かったですね。

角田晃広の苦虫を噛み潰したような顔が最高です(笑)




…で、夜に体育館に忍び込み、何度もジャンプして高橋はボールをすべて取ります。




清美たちは車で待機しているんですが、その時、校庭には最近いろんな学校で校庭に変なマークを描くいたずらをしている連中が、この学校でもやっていました。




すると、高橋は屋上から彼らにボールをスゴい速さで投げつけ次々に倒していきました。ボールが足りなくなった4人めは舐めてたアメを吹き飛ばして倒しました(笑)




アメコミのヒーローのように満月を背に屋上に立つ高橋は凛々しくて笑いました!




清美たちと帰る車中で、なぜ高橋が怒って彼らをこらしめたか、その理由もバカバカしくて笑いました。




また副作用が出るみたいですが、あのホテルの温泉に浸かれば治るようです。



そろそろ他の宇宙人も正体をあらわしそうですね。



3話の評価は…8



今のところ、冬ドラマで良い意味で予想を裏切ってくれた最大の作品です。




これは手ごわい作品が始まりましたね。

単なる学園ドラマの枠にはおさまりきれないスケール感と、難解な謎がはりめぐされていて、先の展開が読めない感じにたちまち魅了された初回でした。




TBS  日曜21時

「御上先生」第1話


主演…松坂桃李

脚本…詩森ろば

演出…宮崎陽平




脚本は松坂桃李が日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した「新聞記者」を藤井道人監督と共作した劇作家で演出家でもある詩森ろば。

連ドラはNHKの「群青領域」しか書いていません。




なるほどセリフのエッジのきき方がただならぬものがあるのは、そのせいだとわかりました。

松坂桃李が希望しての起用なんでしょうか。



文科省から派遣された官僚教師の御上が放つ言葉はどれも刺激的でした。



いくつか例にあげると…



「志だけで変えられるならとっくに変わってる。官僚が出世したいと思ったら、手を汚さずに上には行けない」


「この国の人は高い学歴を持ち、それにふさわしい社会的な地位や収入のある人間のことをエリートだと思っている。でもそんなものはエリートなんかじゃない。ただの上級国民予備軍だ」


「君が記事にしたことは『闇』ではなくただの『日常』だよ。そんな簡単に見えるものは『闇』とは呼ばない」



他にもまだまだありましたが、これくらいにしておきます。




御上は日本の教育を改革すべく、文科省の闇に迫ろうとして、左遷されてしまったのでしょうか?

どうやら同期の槙野(岡田将生)に裏切られたか、上司の塚田(及川光博)に疎んじられたか…でしょう。




そんな御上が派遣されたのは、予備校を経営していた古代(北村一輝)が作った歴史の浅い私立高校。東大入学者をどんどん増やしている進学校です。




担任の是枝(吉岡里帆)を副担任に追いやり、いきなり担任に。着任早々に御上は生徒たちを挑発しまくります。




エリート官僚のクレバーさを余すなく演じきる松坂桃李の演技が圧倒的です。

何かを成し遂げようとする強靭な信念を感じさせるブレない芯の強さのようなものが溢れ出ている魅力的な異色教師です。




オーディションで選ばれた錚々たる若手実力派たちが生徒を演じていて、1人ずつフィーチャーされていくんでしょうが、今回は父親が記者クラブの記者で、自分も報道部で教師の不倫を暴くスクープ記事を書いている神崎(奥平大兼)でした。



演じる奥平大兼は「恋する母たち」で宮世琉弥、藤原大祐と息子役を演じて注目した逸材。なかなかブレイクしきれてませんが力のある人です。




松坂桃李との共演は良い刺激になるでしょう。




御上は自分の起こした不祥事と、神崎が暴いたスクープと、冒頭に描かれた試験会場での殺人事件がつながっているとのことでしたが、どうつながっているんでしょう?





初回は旧態依然の記者クラブのあり方や、何もなしえない官僚のありようなど、シビアな社会批判が随所に盛り込まれていましたが、今後もこんな感じなんでしょうか?NHKでやりそうな骨太なドラマですね。




1話の評価は…8