ごはん大好き! ~ NAO & NEO ~ -26ページ目
遠い空の上 輝いている今夜の月
見上げていると 不思議な気持ちが
ゆっくり ゆっくり 広がってゆく ・・・
むかし むかし
うさぎとカメが 月まで 駈けっこした
どちらも 必死になって 月をめざした
うさぎは 勝って 自信満々の笑み
また 負けてしまったと 落ち込むカメ
負けを受けとめたカメは 謙虚を学んだ
負けることなど つゆほども 疑わないうさぎ
だけど
いつも 勝ってばかりの うさぎも
いつかは 若いうさぎに 負けてしまう
永遠に勝ち続けることって ありえない
負けること 勝つこと
それは ただの 真剣な遊び
ゲーム・オーバーで リセットされる
ほんとはね
ムキになって 大切なこと 忘れてしまったら
・・・ 負けなんだって ・・・
お月さまが こっそり ボクに訓えてくれた
雨上がりの空に 七色のあざやかな虹が
かかったのを 見つけた
半円形の虹のふもとまで 行けたら
ありえないくらい 愉しいことが
待っていそうな気がして
一目散に 駈けて来た
丘の上に たどり着いたとき
陽の光が どんどん どんどん 明るくなって
虹が消えた
虹は 消えてしまったけれど
・・・どんな世界があるんだろう・・・
妄想しながら 走り続けた ボクの頭の中には
愉しいことが 次から次と 浮かんできて
もう ぜんぜん とまりそうにない
雨の日は なんだか つまらないけど
部屋の中には 美味しそうな匂い
シナモン・ロールケーキの 甘い匂い
それと
人参シフォン・ケーキの 野菜の匂い
ボクは いつもいつも 人参のケーキ
シナモンのだって 食べてみたいな
バランスが大事 とか
勇気と努力があれば なんだってできる とか
いつだって 言ってるじゃない
ねっ そうだよね
勇気出して シナモン・ロールケーキ
ちょうだい!
そしたら 雨の日も
ボクの心の中いっぱい 虹色に染まる
誰もが この世に誕生するときに
神様と 約束して 生まれてくる
どんなふうに 生きるのかを
アインシュタインや ピカソみたいな
天才的要素が ゼロのボクは
ひたむきに まっすぐな目と心で
生きることを 約束して
生・ま・れ・て・き・た
いま いるここを
いま 見える雲を
いま あるモノたちを
いま 流れているニュースを
いま つつまれている 空気を
いまの ボクのすべてで 受けとめる
やわらかい 若葉のうえを
きみと いっしょに歩いている
あと何回 生まれかわっても
ボクたち 出会えると いいね
ゆ・び・き・り・げ・ん・ま・ん
ほんとは そんなの 必要ないのさ
口にだして いわなかったけれど
どれだけ 生まれかわっても
ボクは きみを見つけられるから
朝の気配は
昨日のホコリを 洗い流して
なにもかも 新しい
昨日 あんなに 悲しかった
ボクの たましいも
朝の魔法に かかったみたい
あらそいは きらい
空気が ピタッと
止まった 雰囲気も
胸が ギュっと 苦しくなる
どうしても どうしても 譲れないことって
じっくり 考えてみれば
そんなに 多くない
ボクは ひとつだけ
どんな色の カーネーションが
好きなのか わからない・・
だから ボクがいちばん 好きな
1りんをえらんだ
ボクの とくべつな カーネーション
こんな空気が好きと
ボクが思うことと
きみが思うことが
笑っちゃうくらい 似てるといいね