「血圧のお薬とは、
一生のおつきあいになりますから、
気長に続けていきましょうね」
この言葉は薬剤師の宇多川久美子さんが、
つい数年前まで、調剤薬局の窓口で
頻繁に口にしていた言葉です。
やさしく微笑みながらお薬を手渡すと、
患者さんは、
「じゃ、こちらの薬局とも
一生のおつきあいになるわね。
末永くよろしくお願いします」
と微笑み返してくれたものです。
という、エピソードです。
一見、
他愛のない会話のように聞こえますが、
いかがでしょうか?
多くの人は、自分の病気を治し、
体調を回復させたいという思いから、
病院を訪ねます。
そして医師が出した処方箋を持って、
薬剤師のいる薬局に足を運びます。
薬局で調剤された薬を家に持ち帰り、
言われた通りに服用するのは、
いずれ「薬を飲めば、病気が治る」
と思うからに他なりません。
私も過去、
地元のお医者さんに言われました。
「喘息は、
一生のつきあいになるので、
予防のためにもしっかり薬を
飲み続けていきましょうね」
前述の宇多川さんとは
ほとんど変わらないですね
ただ、
喘息の発作が出ていたとき、
頻繁に出る、発作がちの時期、
こういったときは本当に助かりました。
病院、お医者さん、薬は恩人です。
それはほんとうに感謝しています。
それが無かったら死んでいたかも
もし本当に、
薬が病気を治療してくれるのであれば、
一定期間、薬を飲めば病気が治り、
完治した時点でその薬は要らなくなるはずです。
薬と「一生のおつきあい」ということは、
つまり薬を「命がある限り飲み続ける」
必要な体に出来ているのか?
体調が良いときでも、
薬を飲み続けることが本当に大切なのか?
と、私は体調が良いとき、
気持ちの余裕のあるときに、
ふと、疑問に思いました
冷静に考えると、
「命ある限り飲みつづけ」なければいけない
ということは、すなわち薬が病気を治すもの
誤解されている方が多いようですが、
私の経験上においても、
慢性疾患においては、薬のほとんどは
「症状を抑えるだけのもの」
と言っても過言ではないと思います
医学は日進月歩で、
新しい薬が次々と登場します。
もしも薬で病気が治せるのであれば、
患者さんの数はどんどん減り、
医療費も少なくなっていくはずです。
しかし、実状はどうでしょう?
生活習慣病の患者数は増え、
医療費はどんどんかさんでいます。
いまや、高校生までが生活習慣病の
予備軍化しています。
大きな病院が次々と立ち並んで来ています。
そんなに作っても。。
と言いたいくらいです
つまりどんなに医学が進み、
どんなに効能に優れた薬が出てきても、
所詮、薬は症状を抑えることしかできない
ということです。
薬で治った!
という場合は、
正確には、薬で治ったのではなく、
薬で症状を抑えて、
自身の治癒力で治ったんですよ、
ということが正しいかと思います。
治癒力が弱かったら、
治りが遅い、
場合によっては治らない、
普段私たちが口にする自然の食べ物と違い、
薬はそのほとんどが合成物であり、
体にとって異物です。
異物である薬は、
身体のさまざまなところに影響を与えながら、
身体中を駆け巡ります。
身体はその合成物である異物を
どう処理すればよいかわからず、
時に目に見えるカタチで反応を起こします。
明らかに身体に変調をきたすようなことが
あれば副作用としてクローズアップされます
また、
目に見えず、すぐに感じなくとも、
薬は症状を抑えるという主な働きの陰で、
身体に少しずつ蓄積しながら、
影響を及ぼしていったりもするのです。
抗生物質は20世紀最大の発見といわれ、
たくさんの命を救いました。
確かに薬は、
感染症や緊急を要する急性の症状に対し、
そのすばらしい威力を発揮します。
しかし、
身体にとって異物である薬を、
慢性的に命ある限り飲みつづけたら、
どうなるでしょう?
医療、薬とは頼り過ぎずに、
上手に付き合うことが必要だと、
常々思っています
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