『第一回麻しん風しん対策推進会議』の構成員に選んで頂き、昨日行ってきました。
この会議は元々『麻しん対策会議』だったそうですが、一昨年からの風しんの流行を受けて、同じMRワクチンで防ぐことの出来る病気なので、麻しんも風しんも一緒に対策を考えていこうということでした。
この会議では、乳児期に麻しんにかかった後、長い潜伏期間を経て発症する、SSPEの会の方も構成員として参加されており、初めてお目にかかりました。
会の構成員には、石田純一さん、東尾理子さんも居られました。
冒頭に先日就任された塩崎厚労大臣が挨拶をされ、石田夫妻が前結核感染症課課長の正林さんと、座長で川崎医科大学病院の中野貴司先生がディスカッションをするところから始まりました。
石田純一さんは
「風疹は、麻疹にくらべて軽い病気というイメージ。」
「妊婦が風疹にかかってはいけないのはなんとなく知っていたけど、確率がここまで高いのは今回初めて知ってショッキングだった。」
「自分は多分かかった事がある。でも、抗体検査に行こうと思う。」
「日本人は納得したら行動すると思う。今まで情報が無さすぎた。」
等 仰っていました。
私は正直、『情報がなかった』という発言にはショックで、涙を堪えるのに必死でした。
昨年から1年半色々頑張ってきたけれど、やはり届いていない人には届いていなかったという現実を突き付けられた気持ちになりました。
しかし、それを石田さんの口から厚労省の方とメディアの前で行ってもらえたのは良かったとも思いました。
どれだけ私達から
『具体的な啓発をしなければ、情報が届いていない人に届かないままだし、行動にも移さないよ』
と言っても
「やってるし。」
「ポスター作ったし。」
「広報に載せたし。」
と、取り合ってもらえなかったのです。
だから、会議の後に氏家課長補佐と話している中で、
「20代から40代の成人男性への具体的な啓発はどのようにしていけばいいか?」
という私の質問に
「悩んでいる。」
と、返事が返ってきた所からも、
おっ、ちょっと前進だな!
と、感じました。
啓発に関しては、
「素人の私達には限界がある。石田さんと東尾さんのお力を貸していただきたい」
と、おふたりにもお願いし、
「何でもやります!言ってください。」
というお返事を頂いたので、ダメ元でまたお願いのメールをしてみようと思います。
会議は、結局感染研、SSPEの会、hand、企業、厚労省のこれまでの活動報告がほとんどで、対策をディスカッションすることはありませんでした。
(活動報告をするにあたって、資料作成にご協力頂いた先生方、ありがとうございました。)
私の発表はと言いますと…、
直前に『5分程度で終わらせてください』という支持が出て、元々それくらいの量で用意していたのですが「早く終わらせなきゃ!」と焦って早口になり、しかし、口が回らずカミカミになって、結局普通に読みました。
だから、何だか気持ちを乗せきれない発表になってしまったなと反省です。
どんな質問が飛んでくるか分からなかったので、いつでも意見を言えるように事前に伝えたい事や提案したい事をまとめていたのですが、会議の中でそれを出すことは出来ませんでした。
それは、終わってから氏家さんに色々言えたと思います。
・予算の事
・成人男性への啓発のこと
・地域の医療格差のこと
等です。
予算についてはまだ公に発表できないとの事。
成人男性への啓発は、今後本当に考えていかなければならないけど、長期的に見て、今、しっかりMRの1期2期を打つことで風疹をなくしていくことは出来る。しかし、短期的にやらなければならない事もあり、そこをどうするか考えていかなければならないと仰っておられました。
今回は、CRS児の支援体制を整えるという所までは話せなかったのは残念でしたが、次回(があれば)言いたいと思います。
最後に、
「風疹対策として、今後私達にできることは何でしょう?」と尋ねると、
「息切れしないてくださいね。長くやることが肝心ですから。それと、こういう会議にまた出席して下さい。」
と、言っていただきました。
保育士が、
子どもや保護者の方へワクチン接種について情報提供をする事も、個人個人への啓発になるが、なかなか医療者ではない『保育士』がそれをするのは難しいこともある。とお伝えしました。(これについては、国から保育士に向けて感染症ガイドラインが出ていて、保育士は子どもの予防接種歴を把握し、保育士自身も感染症から身を守らなければならないということが書かれてあります。)
それについても、
「今後また、保育課の方も一緒に意見交換しましょう。」
と言っていただけたので、現場の意見を今後も伝えていきたいと思います。
細く長く、これからも1歩ずつ確実に前に進んでいきたいと思いました。
今後とも宜しくお願いします。