しくんし | 野の花賛歌

野の花賛歌

 沖縄で見ることの出来る 南方系の植物を中心に 野生の草花や花木

 帰化植物、時には沖縄に集中する米軍基地などについて 


台風27号・28号が通過して、久しぶりに太陽が顔をみせてくれました。


画像のしくんし台風前に撮りました。

しくんし といっても

君子の特徴を備えている蘭・竹・菊・梅の四君子ではなく

使君子ことです。



シクンシ(使君子)

Quisqualis indica

シクンシ科



シクンシは、インド~マレーシア原産の蔓植物で

日本には江戸時代に渡来

薬用・観賞を目的にに栽培されてきました。

沖縄へは何時入ってきたか、はっきりしませんが、

八重山諸島や沖縄本島では

栽培品が逃げ出して野生化したものが時々見つかります。







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昼の撮影なので白い花は ナシ




画像ではピンク色と紅色しか見られないのですが

白色の花もあって一房の中に

3色の花を観ることができます。


一輪の花の寿命は(?)3日間で

白から紅へと変化して一生を終えます。



夕方から咲き始める白い花にはクチナシのような香りがあり、

翌朝まで夜行性の羽虫が集まります。

夜訪れるポリネーター(花粉の運び屋)は

スズメガの仲間が主だといわれています。





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2日目と3日目の花




白い花は2日目にはピンク

3日目には紅色になります。

昼間のピンクや紅色の花には

ハチやハエなど昼行性の羽虫が訪れます。

夜は蛾に花粉を運んでもらい

昼はハチやハエなどに花粉を運んでもらっています。



シクンシは小動物に蜜(駄賃)を与えて

昼も夜も働いてもらっている賢者の木なのかも知れません。








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そろそろ剪定の時期





使君子は成長が早いので

手入れを怠ると

家を丸ごと飲み込んでしまいそうな愛すべき?


蔓性の花木です。