舞台「やんごとなき二人」を観てきました。
ストーリーは、
ある川辺に住むホームレス。遠くに見える橋を見ていると、そこから男が身投げをする。その男が、ホームレスの男の家の前に流れ着きます。自分の家の前に来て、休んでいる男を見て、早くどこかに行ってくれと言うのですが、服も靴もびちゃびちゃなので、乾かしたいから服を貸して欲しいと言われ、仕方なく、捨てるつもりだった洋服を渡し、暫くの滞在を許してしまう。
何故か、そこに居付いてしまった男は、ホームレスの男と色々な話をしながら、お互いの過去に向き合い、考え、そして、男は去って行き、ホームレスの男は、また、そこで今まで通り暮らし始める。
というお話です。
この舞台は、綾ベン企画といって、綾田俊樹さんとベンガルさんのプロデュース公演なんです。なんと10年ぶりに復活したそうで、私は、初めて観に行ったのですが、既にファンの方はいらっしゃるようでした。
ベテランのお二人に加え、劇団乾電池の方が出演されていて、なんだか、楽しかったなぁ。話としては、ホームレスの男と、死にそこねた男の交流なんですが、ベンガルさんの演じるホームレスは、哀しい過去を背負っていて、もうすぐ公開される「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を思い起こさせるようなお話でした。辛い過去を背負って、そこから前に進めないホームレスと、死にそこねて、この先どうしようと考えている男が、川べりの家に住みながら、前に進もうと思い始めるお話なんです。
うん、本当に良かったです。お二人が上手いから、もう、なんか、アドリブで大笑いしちゃうようなシチュエーションばかりなのに、時々、泣きたくなるほど切なくなったりして、最後はほっこりさせられて、感動する舞台でした。
なんか、空き缶を集めていたり、訳の分からないモツ煮を食べていたりして、もー、おかしいんですよ。本当に、そんなの食べても大丈夫なの?と思わせるような感じで、日本酒を飲んでいるんだけど、銘柄は素晴らしい銘柄が貼ってあるけど、中身は本物かどうかわからなくて、それを美味しそうに飲んでいる二人は、もう、何なんだよって言いたくなるほど、オッサンでした。でも、可愛いのよ。憎めないオッサン二人なんです。この雰囲気は、このお二人だからこそなんだろうなぁ。本当に良かったです。
4月の後半に観に行ったのですが、映画祭やらなんやらで、今更の記事アップになってしまいました。でも、本当に面白かったので、もし、また、この企画があるようだったら、観に行きたいなって思っています。私は、超!超!お薦め舞台でしたよ。東京乾電池のHPをチェックしていて、この企画が上がったら、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
劇団東京乾電池 http://www.tokyo-kandenchi.com/