「クラメルカガリ」前作と同じ世界観で面白いのですが、ちょっと詰め込みすぎだったかな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「クラメルカガリ」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

零細採掘業者がひしめく炭鉱町「箱庭」で生まれ育った少女カガリは、刻々と変化していく町並みを地図に書き留める「箱庭紡ぎ」を生業としている。一方、少年ユウヤは箱庭からの脱却を夢みていた。やがて2人は個性豊かな住民たちとともに、この町全体を揺るがす陰謀に巻き込まれていく。

というお話です。

 

 

零細採掘業者がひしめく炭砿町。通称“箱庭はこにわ”。泰平工業によってなりたっているような街だ。元々刑務所だった場所から石炭が出るようになり炭砿町となった。しかしむやみに掘り進んだ為に陥没が相次ぎ、炭を掘った穴以外にも沢山の空洞が見つかったため、いたるところに穴が空き、いつ陥没するか解らない街になってしまった。


日々迷宮の如く変化するこの町で地図屋を営む少女カガリ。この街では地形がどんどん変わるため、日々、地図を描く仕事いわゆる”つむぎ”が行われており、カガリもその一人だった。母親も地図屋でその後を継いだらしい。

 


 

そして“箱庭”からの脱却を夢想する幼馴染ユウヤ。彼も地図屋だが最近の動きはおかしい。先日からまた姿を消している。昨今この町で頻発する不審な“陥没事故”は、カガリとユウヤの日常を侵食し始めているようだ。

 

陥没事故を調査していたシイナは地下で蠢く何かに気が付き始める。そしてカガリも地下迷路を調査している最中に、地下で暗躍する組織と物資を提供しているムジナの姿を目撃してしまい追われることに。彼女を追ってくるのは、なんと巨大メカで…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、面白いお話なんですが、どーもツッコめないというか、ワクワクドキドキが少ないんです。昭和初期の雰囲気は良いにしても、キャラクターたちが戦う姿をメインにしたいのか、メカを使ったアクションをメインにしたいのか、それを横から見ているカガリたちをメインにしたいのか、そこら辺がシックリこないんです。どこかに軸を置いてくれないと、何を楽しんだらよいのか解らないんですよね。あれもこれもじゃ、入り込めません。
 

私は出来たら、せっかくあんな凄いメカが出てきたのだから、それと戦う場面をメインにしてくれたら楽しかったのにな。遊園地にあんなに沢山メカがあるんだから、もっと色々なメカが観たかったです。メカを考えている朽縄博士が學天則の西村教授っぽかったから、アブラムシタイプだけじゃなく、人間タイプがあっても良かったんじゃないの?

 

 

情報屋の伊勢屋さんがジョンウィックのコンチネンタルホテルっぽい感じだったので、あそこだけは聖地で誰も手出しが出来ないとかにしてくれれば楽しかったのになぁ。彼だけはどちらにも付かないとしてくれるなら、また楽しいゲームになりそうだったのに。

 

カガリの幼馴染のユウヤが新しい世界を望んでいるんだけど、じゃあ、どこに行けば幸せなんだって聞きたくなりました。世界はこんな感じで、他の町でも集団失踪なんかが起きている状態なのに、どんな街に幸せがあるのよ。この世界観だと、しあわせが見えてこないのよね。

 

 

例えばユウヤの夢は映画監督になりたい、とかならアメリカのハリウッドに行けばよいとか、店を開きたいというなら東京銀座に行くとか、そういう夢みたいのがあれば理解出来るんだけど、何もなくて出ていきたいというのはどうなんだろう。そこが嫌で出ていくというだけなら、どこに行っても嫌なことが起きて、また出ていくことになるんじゃないかしら。

 

そんなユウヤを利用して、箱庭に襲撃をかける組織があります。まぁ、普通のオッサンたちなんだけどね。そいつらは、他の地域に攻め込んで、そちらの利益を横取りしたいだけなんだと思うけど、どちらも貧困層だから貧しいところが貧しいところに攻め込んでも、どちらも得をしないような気がしますけどね。

 

まぁ、前作の「クラユカバ」よりは解りやすくて、ちゃんと決着がつくから良かったんだけど、この戦いはあまり意味が無かったように思えました。どちらが勝っても、誰も得しないでしょ。

 

 

このキャラはイイなぁと思ったのは、伊勢屋と朽縄かなぁ。どちらも単体で話が作れそうで、面白そうだなと思いました。他の人は縛りが多いように見えて、あまり動けなさそうなんですもん。

 

カガリちゃんも、もう少し動けるキャラだとイイんですけどね。女の子していて、ちょっとイマドキではありませんでした。ユウヤに手を出されて握ってしまいそうになるなんて、絶対にありえないでしょ。逆にユウヤをどこかに連れていってやるくらいのタイプじゃないと。

 

朽縄のところにいるササラちゃんは、何かやってくれそうに見えました。右手が義手でしたし、それならメカとの戦いで草薙素子バリに戦ってくれたら面白かったのになぁ。この子が動いたら面白かっただろうな。ちょっと期待しちゃったけど、何もありませんでした。残念。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。面白かったと思いますが、詰め込みすぎたからなのか、焦点が定まらずに緩い感じで終わってしまったような気がします。魅力的なキャラがいるのに動かなかったりもあったので、次回作ではもっと楽しくなるかなと期待しています。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「クラメルカガリ」