韓国ドラマ『善徳女王』の歴史的背景と矛盾点について(ネタバレ含む) | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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韓国ドラマ『善徳女王』の歴史的背景と矛盾点について(ネタバレ含む)

今更ですが、韓国ドラマ『善徳女王』の視聴を続けている所です。
このドラマは韓国で、力のある俳優を集結して作った歴史大作であり、
いにしえの遠い昔に実在した新羅の女王が主人公です。

歴史大作というものには、そもそも2種類あり、
ひとつ目は、比較的、史実に添いながら、フィクションも交えて作られたもの。
二つ目は、資料として残る歴史はさておき、当時の歴史上の人物を脚本家が好き勝手に動かしての“ほぼフィクション”なものですね。
『善徳女王』は、この後者にあたります。
実在した女王ですが、そんなに波乱万丈の生涯を送ってもないし、活躍もしてませんので。

時代は7世紀ですから、神話の時代と呼ばれるほどは古くありません。
この当時、朝鮮半島は、新羅・高句麗・百済の三国が凌ぎを削っていました。
日本で言うと、まだ、かの有名な聖徳太子様が生きていた頃のお話です。飛鳥時代と呼ばれていた頃ですね。
この頃の髪型って、少年期(高貴な身分の人の)は、
まだまだ卑弥呼様の頃のツインの纏め髪を引きずってたようです。

さて、このドラマ、いくらフィクションとは言えど、
ご都合主義が、あまりに度を越していて、
その極みが、トンマン王女(善徳女王)の育ての親であるソファの仮死状態からの蘇生です。
砂漠で、蟻地獄(流砂)に嵌って完全に砂の中に沈んでしまい、少なくとも半時間くらいは経過した筈なのに、その後、救出されて生きていた。
呼吸出来なければ、通常は死にますが、それでも生きていたとなれば、仮死状態からの蘇生
としか考えられません。
この仮死状態からの蘇生という出来事は、他のドラマや映画でも見受けられるのですが、
それは、あくまで現代の高度医療を受けての蘇生です。
7世紀に、医療的措置を何もせずに、息を吹き返したとなると、
そりゃあもう本当に理屈を超えた奇跡と言わざるおえません。
ドラマによく有り勝ちの断崖絶壁から下の川や海に落ちたけれども、
実は一命を取り留めていた──くらいならば、まだ受け入れられるけど、流石に、ここまで来ると脚本に無理があると思ってしまいました。