大長編の原作をドラマにするために、刈り込んで脚色するのも大変ですが…
文庫1冊程度の原作を、10回前後の連続ドラマに、要素を増やして脚色するのも大変な作業だと思います…
そんな苦労がしのばれるのが…
TBS 日曜21時
佐藤浩市主演
「官僚たちの夏」第5話
実は私め城山三郎の原作を読んでみたんです…
ドラマが始まってから…
原作ではどこまで書かれているのか知りたくなったので…
(^_^ゞ
すると原作ではドラマの要素だけというか、風越を中心に通産官僚たちの動向が年代を追って、ある意味淡々と描かれているだけなんです…
つまり、庶民側の人物…
蟹江敬三が演じた自動車会社社長も、
桂ざこばの織物会社社長も、
岡本信人の通信機器会社社長も、
誰も登場しないわけです…
おそらく2時間ドラマの2夜連続くらいなら原作通りでいけたのでしょうが…
1つ1つのエピソードで毎回見せていくためには、庶民側の人物を入れて描かないわけにはいかなかったんですね…
官僚だけでは役所の中ばかりになって、映像に変化も出ないし…
でも、官僚のやることに庶民側が反発するのもパターンになってしまっていて…
今回の公害問題で漁民が風越の家に押しかけてきたりするのも、またかって感じなんです…
それと国内産業を守る風越派と国際化をめざす玉木派の争いが…
どちらが正しい正しくないの問題ではなく、どちらも日本にとって大切という難しさや…
さらにそこへ政治家の思惑、池内総理(北大路欣也)と須藤通産大臣(長塚京三)の争いまでからんできて…
複雑なんですよね…
いろいろと…
実在の人物がモデルなので、勝手に面白おかしく話を変えるわけにもいかないですしね…
制作スタッフの苦労がしのばれます!