ニュータイプの大河ドラマ…福山雅治の「龍馬伝」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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録画したままだった第1話と、昨夜放送の第2話を続けて見ました…





視聴率は高かったものの、脚本も演出もキャストも
??な部分が多かった「天地人」に比べ、内容的には大いに期待できそうです!




何より今までの大河ドラマの古い殻を打ち破った新しさを評価したいと思います!
(^-^)b






NHK 日曜20時
「龍馬伝」第1、2話


主演―福山雅治
脚本―福田靖
演出―大友啓史





作り手によってこんなにも変わるのか…!?という驚きがまず先に立ちました。






演出の大友啓史は「ちゅらさん」シリーズで認められ、その後「ハゲタカ」が高く評価され映画版も監督、最近では「白洲次郎」を演出した人です。






その独特の映像センスや演出法は、ドラマ部に配属後ハリウッドで演出の勉強をした経験も大いに影響しているのかもしれません。





とにかくNHKのスタジオを使わずオープンのロケセットを使い、大河ドラマにありがちなペタ~とした感じの映像がまずありません。





全体にフィルムで撮ったようなざらついた深みのある映像で、照明も強烈な明るさや逆光、露出オーバーぎみな映像を多用します…





カメラも安定したかっちりした撮り方を好まず、手持ちカメラでぐらつくのもお構い無し、躍動感ある映像で人物を人間くさく魅力的に描き出します。





…とまぁ、現在のドラマ演出家の中では、飛び抜けて個性的な演出をする人が、演出しているわけです。





ですから従来の大河ドラマが好きという人は、面食らうし違和感も感じるに違いありません。





しかし、ここまでガラっと違うものにしてくれると、今までの古くさい大河ドラマに飽き飽きしていた私めなどには、とても刺激的で今後が楽しみです。






脚本は「HERO」「ガリレオ」「CHANGE」の福田靖ですが、これまでの坂本龍馬と違う龍馬を描こうという意欲を感じる脚本です。






一つは岩崎弥太郎という龍馬と対照的な人物の目を通して、龍馬を描こうとしている点。

もう一つは龍馬を取り巻く女性たちの存在をフューチャーし、彼女たちがいかに龍馬という男を傑物にしていったかを意識的に描こうとしている点。






いずれも福山雅治の演じる新しい龍馬像を作り上げるのに、効を奏していくように思います。






そして肝心の主役、福山雅治ですが、「JIN-仁-」で内野聖陽が強烈な龍馬を演じた後だけに、やりづらいかと思ったら全くさにあらずで…





なるほど福山雅治が演じるとこうなるのか…と、これはこれで納得のいく龍馬でした。





案外こういう人だったかもしれないな…と思わせる、描き方が今のところちゃんとできているからです…





身を呈して、上士に斬られそうになった自分を守り、上士に刀を下ろさせた母のやり方に強い影響を受け、争うだけでは何も変わらない…と平和に世の中を変える方法を模索する龍馬。





考えているようで考えてないとバカにされながら、それでもやはり考えている、今はまだつかみどころが無いけど、この先何かしでかしていきそうな器の大きさを感じさせる演技を、福山雅治がナチュラルに演じています。






坂本龍馬のまわりには姉の乙女に始まり、常に強い女性がいて支えていくわけですが、どこか守らずにいられない母性本能くすぐり型の龍馬という意味で、福山雅治ははまっているな…とも思いました。





今回の大河ドラマは実力派をそろえたキャストで、脇を固めているメンバーも充実しています!





中でも岩崎弥太郎役の香川照之は、「坂の上の雲」の正岡子規に続き、またしても強烈な演技で主役を食ってしまいそうな勢い。






福山雅治がやんわりと受けているので、まだ良いようなものの、蟹江敬三、倍賞美津子の両親に香川の息子って、岩崎家の面々、演技が濃厚です!





宮迫の演技はちょっと鼻につきますが、大森南朋や寺島しのぶ、児玉清、みな良いので安心して見ていられます。






今後、龍馬がどう成長していくのか、久しぶりに楽しみな大河ドラマになりそうです!
(^-^)b