主人公が男女の違いはあれ、同じようなテーマの「まっすぐな男」と「曲げられない女」。
火曜と水曜1日違いでスタートしましたが、比較すると作り手によって似たテーマでもこんなにも違う作品になるのかと、改めて考えさせられました。
日本テレビ 水曜22時
「曲げられない女」第1話
主演―菅野美穂
脚本―遊川和彦
演出―南雲聖一
「曲げられない女」の初回は期待にたがわず、面白い作品になってました。
随所に「曲げられない女」という主人公の変人ぶりを表現しようというこだわりが見られて、それが成功につながっていると思いました。
例えば、ヒロインの名は「荻原早紀」で「おぎわら」を「はぎわら」と間違えられると、すかさず訂正する…
(これは母親ゆずりというのも笑えました…)
あと、住んでる場所を「たまプラザ」と言われ、「たまプラーザ」です!と訂正するのも笑えましたが…
とにかく間違いはすぐなおさずにはいられない…っていうのをうまく表現していると感心しました。
そして、自分の考えを曲げないというのを表現するのに、口ぐせのようにやたらと語尾に「~ので」をつけるのも、いかにも偏屈っぽくて、上手いな…と思いました。
これは菅野美穂の演技力は勿論、それを仕掛ける遊川和彦の脚本、際立たせる南雲聖一の演出(「Anego」や「ハケンの品格」の演出家)の上手さによるところも大きいんでしょうが…
やたらと映るたびに時計の針がまっすぐになっているところとか、細かいこだわりがそこら中にありましたね…
あと肝心なのは、9回も落ち続けながら司法試験を受け続けているのが…、
父も同じように落ち続けてやっと10回めに合格し喜んだ直後に、早紀の目前で落ちそうな乳母車をかばって転落死してしまい…
その遺志を継ぐために受けているという背景がきっちりと描かれたこと。
これで早紀の頑張りがよく分かるし、変人でも許せるし、応援したい気にもなる…ってことにつながるんですね。
実は「熱い」ものを胸の内に秘めている…ってわからせたことが、大事だったと思います。
だから偽悪的なウソつきセレブ主婦(永作博美)も女好きのナンパエリート(谷原章介)も、ヒロインに関わらずにいられなくなるんですね…
この二人が自分の主張を毒づいて話すと、早紀は怒らず「ある意味いさぎよい!」と感心するので拍子抜けするというシーンがありましたが…
このへんの関係がなかなかユニークで、今後この二人がどう変わっていくか?も気になるところです。
永作、谷原というクセもの相手に、菅野が更に上をいく「曲げられない女」ぶりを見せて、この三つ巴は見ごたえがありましたね…
さすがにこの三人にまじると塚本高史はまだ青いって感じですね…
9年も我慢して今さらそんなに怒らなくても…とは、思いましたけどね…
いずれにしても、「曲げられない女」今後が楽しみなドラマです。
今回の評価は…
視聴率は15.4%
期待値も高かったんですね…
今後も安定した数字をキープすると思います!
(^-^)b