総集編的な最終回…唐沢寿明「不毛地帯」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマ、粘り強く見続けてきた私めのまわりの連中も、年明けてから面白くなってきたよね…と皆言ってたように、





石油のくだりは良かったですね…





その決着がついた最終回でした。





フジテレビ 木曜22時
「不毛地帯」最終回


主演―唐沢寿明
脚本―橋部敦子
演出―澤田鎌作




綿花相場で40億以上の損益を出してしまった大門社長(原田芳雄)は、社長の座を脅かす壹岐を恐れて、里井(岸部一徳) を再び副社長に招こうとしますが…





その役員会の最中、遂にイランから石油が出たとの知らせが…





壹岐を失脚させることはできなくなります。





いつに無く感情あらわに歓喜の涙を流す壹岐。
これが国益のために自分がやる最後の大仕事と覚悟していたのです。





そして近畿商事のために、壹岐が最後にやらねばならないこと。それは大門社長を退陣させることでした。




表向きの会見では石油が掘れたのも、大門のおかげと持ち上げた壹岐ですが、裏では記者に綿花相場の件をリークし記事を書かせます。





大門に退陣を迫る壹岐は、自分も辞めます…これからは次の世代が組織の力で会社を引っ張っていくでしょう…と熱く語り、大門に承諾させます。





壹岐が近畿商事に入ったばかりの頃からの、二人のこれまでの振り返りを見るにつけ、壹岐をバックアップし続けた大門の存在の大きさを感じました。





それは唐沢に対する原田でもあって、原田の存在感がこのドラマでは大きかったと思います。
ホント良い年の取り方をしている役者さんですよね。




この人や水谷豊、桃井かおりらが良い年の取り方をしているのを見ると、松田優作があのまま生きていたらどうなってただろうと思ったりもします。





結局、壹岐は谷川(橋爪功)の遺志を継ぎ、シベリア抑留者に関することをやっていくことにしたのでした。




再びシベリアの地に立った壹岐。それがエンドロールの映像だったというオチは洒落てるなと思いました。




老けない千里(小雪)は最後まで、どうでもよい存在でしたね。





ライバルを失った鮫島(遠藤憲一)の「やめるな~」という叫び…。仕事の張り合いを失った鮫島も、そのうち仕事の第一線から退くんでしょうね…。





このドラマで原田、岸部、遠藤の存在は大きかったと思います。




今回の評価は…7




【総評】
初回のシベリアのくだりがあまりに重苦しく、それが痛手でしたね。





脇のちょっとした役まで良い役者をそろえた豪華キャストは見ごたえがありました。





ただ名作「白い巨塔」は教授夫人たちの世界も見せたりして、女性視聴者も見やすくしましたが、




今回は、天海祐希や小雪の存在がうまく機能せず、かえって邪魔な感じになってしまいました。





「官僚たちの夏」で、どうしても視聴者に官僚への悪いイメージがつきまとったように…





このドラマでも商社と政治家の癒着が堂々と描かれ、小沢一郎とゼネコンの関係が取り沙汰された時だけに…




主人公に思い入れが持てないというのが大きかったと思います。





唐沢寿明は半年間、壹岐を演じて眉間のシワが深くなってしまったのでは…。





裏に「ダウンタウン…」や「嵐ちゃん」があり、録画してじっくり見る人が多かったのが、視聴率伸び悩みの原因だったと思われます。





ちなみに
全19回の平均視聴率は…
11.6%

最高 15.0% 最終回
最低 9.9% 第4話






初めの頃の記事に書きましたが、2夜とか3夜連続のスペシャルドラマで見たかった…と今でも思います。