福山雅治「龍馬伝」第1部を振り返る | 連ドラについてじっくり語るブログ

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28日放送の第13話で「龍馬伝」の第1部が終了しました。





今年も「坂の上の雲」があって早めに終わるため、だいたい3分の1近くは進んだことになります。





いやぁ~しかし、良いですよ…今回の大河ドラマは!




毎回欠かさず見る大河ドラマはホント久しぶりです。




今までNHKの若手のドラマスタッフが大河を変えたいと思っていてもできなかったことを、「ハゲタカ」の成功で名を上げた大友啓史がチーフとなって成し遂げた感じですね。





初回を見た時は、あまりに今までの大河ドラマとちがう演出に、これは従来の大河ファンから批判の声が上がるのでは…と心配しましたが…





どうやら杞憂に終わったようです。





初回から前々回の第11話まで20%超えを続ける高め安定の視聴率を誇ってます。





演出方法など気にしない人が大半でしょうが、明らかに今までのどっしり安定した撮り方でなく手持ちカメラも多用した躍動感溢れる映像になっているのはお気づきでしょう。





さらに特殊なカメラを使って、映画のように光と影のコントラストを強めに際立たせた映像になってます。




これでつまらなかったり、視聴率が悪ければ批判も高まるのでしょうが、今回は福田靖の脚本も、これまでの大河ドラマらしくないキャストたちの演技も充実しているので、批判は少ないですね。





福田靖脚本の今回のねらいは土佐の身分の低い下士出身の龍馬が、いかに平凡な青年から歴史を動かす傑物になっていったか?を丹念に追うというもの。





ですからどこかボ~っとして、つかみどころのなさそうな最初のうちの福山雅治演じる龍馬に違和感を感じた人もいるかもしれません。





しかし、その成長ぶりを福山はソフトな表面とは違った内面の気骨を垣間見せながら、うまく演じていると思います。






この人の演技でこんなに感心したことはありませんでした。





特にツバを飛ばし、歯を黒く汚して怪演する香川照之の弥太郎相手に、やんわりと、かつ、しっかりと受け止め一歩も引かないさまは…
まさに「柔よく剛を制す」で福山雅治は実は大した役者であることを認識しました。





その弥太郎は、香川照之ワールド、三菱が怒るのもムリはない汚れっぷりで…
そのエネルギーのスゴさに頭が下がります…





他にも、
龍馬に喝を入れ、よき理解者の姉乙女役の寺島しのぶのたくましさ。





どんどん、イヤな男になっていく武市の変容を克明に演じる大森南朋の演技力。




怪物的な田中岷演じる吉田東洋の圧倒的な存在感。





優しく息子龍馬を見守る父役の児玉清の慈愛。





水戸黄門では感じないけど、やはりただ者ではないとわかる里見浩太朗演じる道場主の重厚さ。





そういった脇の人たちの好演もあって、毎回見ごたえのあるものになっていました。





第二部はどう展開していくのか、これからも楽しみです!!





新しい龍馬を見たいと思います…