偶然でしょうが、父の日に父親と息子の関係を考えさせる内容で、このドラマは終わりました。
TBS 日曜21時
「新参者」最終回
主演―阿部寛
脚本―真野勝成、牧野圭祐
演出―山室大輔
やっと、犯人が正体を現しました。清瀬(三浦友和)の税理士の岸田(笹野高史)。
税金対策のための峯子(原田美枝子)名義の金を、息子の克哉(速水もこみち)のために使いこんでいたのが、バレてしまい…ってことでした。
加賀(阿部寛)にコマのことを問い詰められるくだりの笹野の演技は、微妙な表情の変化で見せ、観念する前の複雑な微笑みまで、実に見ごたえのあるものでした。
大企業に入った自慢の息子が投資で失敗したため、横領をしてしまい、それをかばうために罪を犯してしまったわけです。
その動機を白状させるため、加賀は上杉(泉谷しげる)に尋問を頼みます。
上杉は岸田に自分も息子の事故をもみ消しにし、それに怒ったために息子は事故をまた起こして死んだことを語ります。
息子のために良かれとしたことが、逆に息子を苦しめ、死に至らしめた…と。
岸田はすべてを明かし、克哉も逮捕されました。克哉も幼い息子にとってカッコいいパパのままでいたくて罪を犯してしまったのでした。
一方、清瀬は息子の弘毅(向井理)の舞台を見に来て、ようやく親子は会話ができるようになりました。
弘毅に峯子が与えた英語の本の翻訳が、峯子の部屋から出てきて、夢に向かって進む弘毅に勇気づけられ、自分も翻訳家を再びめざすことにした…と書いたメッセージが添えられていました。
ちょっと感動的な話でしたね。
「人生に意味のないことなんて一つもない」
これは私めも最近よく持論にしています。
最終回ではたい焼きを食べれるかと思ってましたが、最後まで食べられませんでしたね…(笑)
今回の評価は…
総評としては、原作を読んでいたので、各回のオチや最終的な犯人もわかっていて、あまりドキドキや驚きはなかったのですが…
特に前半は、ホロリとする人情話が、優れたキャストで演じられ、各回の完成度は高かったように思います。
阿部寛の加賀は、原作の加賀とは違う部分もあって、これはこれで阿部らしくて良かったかな…と途中から思うようになりました。
ちょっと怪しげすぎましたけどね…(笑)
原作どおり9回くらいで良かったかも…後半息切れして早く真相解明しろよ…って感じになったのが残念でした。