この番組、唐沢寿明のスタンスは、同じ事務所の菅野美穂の主演ドラマに華を添えるってなもので…
役的にはクセの強い脇役専門の人がやってもいいような役なわけです…
そこで…
だったら楽しんで役作りしちゃえ…ってんで、髪型は鬼太郎みたいな目が見えない髪型にするわ、
しゃべり方もヒヒヒ…ってゲスな感じにするわ、
腰をくねくねする怪しい動きは見せるわ、
開き直ってるとしか思えない、「不毛地帯」の壹岐とは真逆の演技を見せたのです…
フジテレビ 火曜22時
「ギルティ」第9話
主演…菅野美穂
脚本…大久保ともみ
演出…小林義則
本来、堂島(唐沢寿明)は芽衣子(菅野美穂)をおとしめる記事を書いた当人なので、芽衣子にとって十分復讐の対象者であるわけです。
しかし、復讐対象者の情報を芽衣子に渡し、堂島は芽衣子の復讐の手助けをしてきました。
あの記事で天国も地獄も味わった堂島は、芽衣子の復讐を助けながらその経過や現場を取材し、かつ黒幕が誰かを独自に探って冤罪を暴く記事を書いていたのです。
ようやく正体をあらわした黒幕は政界の大物議員とその息子(柏原収史)。
このバカ息子が友達に無差別殺人をさせ、それで芽衣子の家族が犠牲に…。
その隠蔽のため芽衣子が犯人に仕立てあげられたのです。
その真相をつきとめた堂島は、黒幕の手先の宇喜田(吉田鋼太郎)に呼び出され、皮肉にも芽衣子が復讐に使う手段と同じやり口で…
大切な息子の命を守るために屋上から飛び降りさせられます。
しかし、堂島はそれを読んでいて、万里(吉瀬美智子)に電話して来させるわ、芽衣子とは携帯をつなぎっぱなしにして一部始終を聞かせるわ、告発記事の原稿も届くようにするわ、
用意周到、覚悟の上で飛び降りたわけです。
まあ万里が着くのをもう少し待てば死ななくてもすんだのでは…と思いましたが。
まあとにかく、珍しくストーリーを紹介しましたが、唐沢寿明の本気モード演技で今回は面白かったんです…
復讐の手間が省けたろ? という堂島の皮肉がきいていて、唐沢が最後にちょっと本気を見せてやったぜ…的な好演でした。
今回の評価は…
堂島の死体を見て、守るべき人を守れ…と言われた堂島の言葉を思い出した真島(玉木宏)は、芽衣子のもとに駆けつけ、もう復讐はやめろ!オレが守る!愛してる!!
と怒涛の告白!
「愛してる!!」のセリフのあとに主題歌が「♪愛してるっていうあなたの言葉は~さよならよりも悲しい…」と始まった時には…
お~!?
なんてベタな演出…と苦笑してしまいましたが、
二人の関係より、やはり復讐の方が気になります。