最終回は手抜き…?「デカワンコ」総評 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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はっきり言って手抜きでしたね…この最終回は(笑)。





視聴率も良く成功したご褒美なのか、13係が温泉に慰安旅行に行くという話で、




出演者が楽しんでしまっているようなお気楽な回でした。
まぁ…いいですけどね。





日本テレビ 土曜21時
「デカワンコ」最終回



主演…多部未華子
脚本…伴一彦
演出…中島悟



お気楽な慰安旅行から一転、指名手配中の男をワンコ(多部未華子)が気づいてしまい拉致されてから、やっとテンポアップ。





連れてこられるまでの道すがら嗅いだ匂いを携帯で伝えて、ワンコは無事救出されます。





例によって小ネタがちりばめられ、他愛ない話ながらそれなりに楽しんで見られました。





…ということで、総評。





当初、警察犬なみの嗅覚を持ちロリータファッションの女刑事って設定が奇抜すぎて、





ウソくさいおふざけドラマになるのでは…とあまり期待はしてませんでした。





しかし、ベテラン脚本家伴一彦は、主人公のワンコをはじめ13係の刑事たちのキャラクターを一人一人きちんと粒立てて笑いに結びつけ、それは警察犬指導員田村や警察犬ミハイルなどまわりのキャラクターにまで及び、非常に目配りのきいた丁寧な脚本でした。





更に演出面では今の子供たちの親には懐かしい「太陽にほえろ」のテーマを多用し、親子で見て楽しめるものにしました…





「太陽にほえろ」の頃の刑事ドラマの匂いをわざとさせて、それぞれの刑事が愛称で呼びあったり…という遊び心も成功の要因でした。





キャストはなんと言っても、一切の照れなくロリータファッションに身を包み、犬のように鼻をクンクンさせた多部未華子のコメディエンヌぶりの見事さが第一でした。





わざとらしさを感じさせない自然ななりきりぶりが、世代をこえて共感を呼びました。





また、まわりのメンバーは警視総監役の伊東四朗以下、芸達者ぞろい。
佐野史郎、沢村一樹、吹越満、升毅、田口トモロヲ、石塚英彦、大倉孝二。





皆、与えられたキャラクターを楽しそうに、時にアドリブを交えながら演じてました。





先輩たちにつられて若手の手越祐也や水上剣星も、硬さが取れて、リラックスした演技でアドリブに対処するようにもなっていました。





刑事ドラマなのに笑って癒される、不思議な作品でしたね。
おそらく続編もあるでしょう。