斎藤工主演で「最上の命医」というドラマをテレビ東京でやりましたが、その主人公と似て非なる「最強の名医」を沢村一樹が巧みに演じていて、期待を上回る秋一番の掘り出し物のドラマです。
テレビ朝日 木曜21時
「DOCTORS~最強の名医」第1話
主演…沢村一樹
脚本…福田靖
演出…本橋圭太
なぜ「最強」なのか、そこがポイントで今までの医療ドラマにありそうでなかったものになっているのも、それが理由なんです。
沢村一樹演じる相良浩介は研究重視の大学病院で、論文も書かず3千を超える手術をこなしてきた天才外科医。
大学病院をやめ1年間釣りばかりの日々を送っていましたが、希望年給700万という破格の安さを買われ、医師不足の総合病院に雇われることになります。
ニコニコと患者や看護師にも愛想よく接し、善良な医師に見えるこの相良、実はそれだけではないしたたかな一面も持っていて…
雇われて早々、夜に容態が悪化した患者の手術を、院長の許可なく敢行することに…。
それは担当医師が連絡つかないと承知の上のことで、酒が飲めないのに酒席にいる麻酔医を脅して呼び出し、見事に手術します。
更に看護師(比嘉愛未)に手術の一部始終をビデオカメラで撮影させ、勝手に手術したことを怒りクビにしようとする院長(野際陽子)にそれを見せクビを却下させるのです。
しかも、その手術の腕に惚れ込んだ院長に700万と言っていた年給を吊り上げさせ、その金を病院の設備充実にあててくれと頼むのです。
この冷徹なリアリストと温和なヒューマニストの二面性を沢村一樹が巧みに演じていて、微妙な表情の変化を見ているだけで楽しくなります。
対する総合病院の医師たちが、内科医の皆川(伊藤蘭)以外はどいつもろくなヤツでなく…
特に院長の親戚で外科のエースとして威張り散らしている森山(高嶋政伸)は、自分の医療ミスも認めない最低のヤツで…
このところアクの強い役の多い高嶋がまたまた怪演しています。
性根の腐った医師たちや病院の体制をどう相良が正していくのか…
「救命病棟24時」を書いた福田靖の脚本がしっかりしているので楽しみです。
今回の評価は…
しかし、「コード・ブルー」「最上の命医」に次いで比嘉愛未はまたまた看護師役で、すっかり看護師女優ですね…(笑)
合ってますけどね。