このドラマ、ベム(亀梨和也)、ベラ(杏)、ベロ(鈴木福)が三者三様、それぞれに良い演技を見せていて、まとまりのある作品になっています。
日本テレビ 土曜21時
「妖怪人間ベム」第2話
主演…亀梨和也
脚本…西田征史
演出…狩山俊輔
ベムで良かったのは、子供のためにカニを獲りに来た夏目(北村一輝)を手伝うことになり…
友好をはぐくむ感じに喜びの表情を見せたのも束の間、この前見た化け物たち(=ベムたち)はどんな恐ろしいことをするか分からない…
と嫌悪感をあらわにされ、一転やっぱりそうなのかと憂いの表情に変わるところ。
前回も夏目に傘に入れてもらい涙ぐむところが良かったように、今回の亀梨和也の演技は微妙な表情の変化を繊細に演じていて…
人間になれず、人間にも理解されない妖怪人間の切なさが良く出ています。
たたずまいの良さというか、引き算の演技ができていることにその成長がうかがえます。
前回も絶賛しましたが、ベラ役の杏は実にはまっていて、今回はベラがただの人間嫌いではなく…
シンパシーを感じた人間には一途に助けようとすることがよくわかりました。
口では辛辣なことを言っても根は優しいという懐の深さを見せて、ますますベラが魅力的になりました。
そして鈴木福くんのベロ。単純に可愛いんですが、時々ふっと見せる真顔が、何とも悲しげでもあり…かわいそうでなりません。
計算を感じさせないナチュラルさが福くんの武器で、こんな特異な役なのに、ホントにそんな子供がいるかのように思わせます。
今回メインの3人もさることながら良かったのが…
夜な夜な化け物のふりして、迷惑をかけている人達を襲うコンビニ店員役の風間俊介。
人の良さそうな笑顔を浮かべながら、裏では自分をバカにするヤツらのことをメモに死ねと書く…
そのキレっぷり、「それでも、生きてゆく」で見せた怪演に通じるものがあり…
この人、これからもこんな役のオファーばかり来るのでは…と心配になりました。
それぐらいやはり上手いです。
他の演技も見たいんですがね。
今回の評価は…