いきなり濃い人間模様…「平清盛」第1話批評 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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大抵、大河ドラマの初回って、これだけ豪華なメンバーを今回も集めましたよ~的な、





人物紹介程度のものが多いのですが…、今回はやけにシリアスかつ踏み込んだところまで行ってましたね。




NHK 日曜20時
「平清盛」第1話



主演…松山ケンイチ
脚本…藤本有紀
演出…柴田岳志





今回はまだ主演の松山ケンイチは登場せず、清盛の出生のいきさつとその少年時代が描かれました。





昨年の「江」のように少年時代も大人が演じるなんて愚かなことは当然なく、まえだまえだの弟くんが少年時代の清盛を演じてました。





そういう意味で今回の主役は、清盛の父忠盛(中井貴一)で、忠盛が時の権力者白河法皇(伊東四朗)の落としだねを我が子として育てるに至る過程が丁寧に描かれました。





海賊とも平気で渡りあう忠盛の猛々しさは中井貴一にはまり役ではないように思いましたが…





案外悪くなく、息子の憧れる勇壮な男になっていました。芸の力ですね。





今回はこの中井の力演、更に我が子を忠盛に託して死を選ぶ舞子役の吹石一恵の熱演、冷徹な権力者を怪物的に演じた伊東四朗の老練な演技、





この3人によって見ごたえのあるものになりました。




更に祖父白河法皇の養女として自分の妻になったはずの璋子(檀れい)が、祖父と関係があると知りつつ知らぬふりをしている悩める鳥羽天皇役の三上博史も今後どう変化していくか期待したい役。





檀れいと三上博史とりょうらのまがまがしさが末世と呼ばれた頃の朝廷っぽくて良かったですね…





伊東四朗が檀れいの胸に手を入れるシーンなんて、大河ドラマらしからぬシーンで驚きました。





そんな中でブレーキになるのでは…と案じた祇園女御役の松田聖子が…まぁ何とかギリギリセーフみたいな神妙な演技でホッとしました。





聖子ちゃんオーラがギラギラしなくなったのは、松田聖子も年輪を重ねたってことなんですかね。
まぁ…松田聖子じゃない方がいいですけどね…





いずれにしても、いきなり濃い人間模様を見せてくれて見ごたえのある初回でした。





何度もしつこく「心の軸」と言わせるなど、脚本で気になるところは多々ありましたが…





まぁ…脚本家個人の趣味の押し付けだった昨年よりは断然良いです。





今回の評価は…7