ジャニーズの中でキムタクと最も似たタイプの役者が山下智久だと思います。
何の役をやってもいつもの山Pでありながら、その役を自分の世界に引き付けて魅力的なものにする…
そのためには作品に恵まれることが重要ですが、「コードブルー」にしても「クロサギ」「ブザービート」など駄作にはあまり出ていない…
さて、今回は…
TBS 木曜21時
「最高の人生の終わり方~エンディングプランナー」
主演…山下智久
脚本…渡辺千穂
演出…石井康晴
山下が今回演じるのは葬儀屋の次男真人。小さい頃「死神~」とか言われてバカにされたので家業には目もくれず今は居酒屋チェーンのエリアマネージャー。
業績の悪い店の店長(設楽統)を責めたら、その店長がビルから落下して重体に…
責められたのを苦に自殺を図ったのでは…?
そんな矢先、真人の父親(蟹江敬三)が急死。店を継ぐはずだった長男(反町隆史)は失踪中で、店は廃棄することに…
しかし、結局死んでしまった店長の葬儀を引き受け、それを取り仕切る中で、
遺族をちゃんと悲しませてあげる葬儀を心がけていた父親のえらさを身を持って知り、父親参観の作文で父親の跡をつぎたいと書いたものが遺品から出てきたりして、結局家業を継ぐ決意をするに至るという話。
脚本がなかなか良くできていて、店長がお客さんのために無料で置いていた飴が感動につながるように上手く使われていたり…
綺麗ごとを言うクセのある真人の性格を、謎の老人(山崎努)にヅケヅケ言わせて明確にしたり…
店長の母親(吉行和子)が棺の中の息子に「痛い痛いの飛んでけ~」と言うところや…
真人が父親の墓の前で家業を継ぐ許しを乞うところは涙を誘いました。
山崎努、吉行和子、蟹江敬三らベテランが作品をグッと引き締めてくれた感じ。
特に山崎努の言う一言一言が実に味わい深い。
山崎努を見るだけでも、このドラマを見る価値があります。
山下智久は若手同士より、ベテランとからんでいる時の方がいいんですね…
「コードブルー」でもおばあちゃんとのからみ泣けたもんな…
いつもの山Pではあるけど今回のような脚本の質を保てれば、安心して見られるでしょう。
ただ…
今回はあまり出なかった反町隆史が暑苦しい演技をしたりされたら困るのと、
前田敦子がQ10のロボットに見えたりして困るのと、
榮倉奈々が「蜜の味」の悪印象を引きずっていて、どうも好感が持てなくて困るのが難です…(汗)
今回の評価は…