これだけそろえたんだから…もうちょっと取りたかった…というのがフジテレビの本音でしょうね。
昨日スタートしたフジテレビ月9の新ドラマ
松本潤主演
「ラッキーセブン」第1話
その視聴率は…?
→16.3%
確かに15%は超えたけど、裏の日本テレビの特番「私の大嫌いな芸能人を実名で発表しますSP」18.3%にあっさり負けてるわけですよ…
ちょっと、予想外だったでしょうね…たぶん。
月9枠の過去1年の初回と比較すると…
秋クール
「私が恋愛できない理由」
17.0%
夏クール
「全開ガール」
14.6%
春クール
「幸せになろうよ」
16.4%
冬クール
「大切なことはすべて君が教えてくれた」
12.1%
つまり特別高い数字でスタートしたわけではないわけです。
重要なのは第2話でいかに数字を落とさないか…で
「私が恋愛できない理由」は17.0%から15.7%でしたが、
「幸せになろうよ」は16.4%から11.9%でしたから…
ちなみに松本潤が初めて月9に主演した「夏の恋は虹色に輝く」は15.7%から10.9%まで落ちました。
つまり、初回を見た人の内容への満足度が大事なわけです…
ということで、このドラマ初回の内容ですが…
フジテレビ 月曜21時
「ラッキーセブン」
主演…松本潤
脚本…早船歌江子、野木亜紀子
演出、シリーズ構成…佐藤信介
まずスタッフのことから言うと、前クールと同様新人の脚本家が2人合作で書くようです。
早船さんは映画脚本の城戸賞の09年準入賞、野木さんは10年フジテレビヤングシナリオ大賞受賞という経歴のある人で、そういう人たちを育てていこうということなんでしょう。
演出の佐藤信介がシリーズ構成も兼ねているのは、ドラマ全体の構成を考え、演出にあたって相当手直しをしているということなんだと思います。
この佐藤信介という人は最近では映画「GANTZ」の監督として知られてますが、脚本家でもあり、PCゲームの監督もする才人だそうです。
成田岳や平野眞らエースディレクターを投入しながら、佐藤をチーフに据えたところに恋愛ドラマ枠から脱却し新しいものを作ろうというフジテレビの意気込みが感じられます。
…というわけで、前置きが長くなりましたが、
で、どうだったかというと…
いろんな意味でフジテレビ的だな…と思いましたね。
印象としては「BOSS」の探偵版。「BOSS」の中の溝端淳平が主役だったら…的な感じでした。
探偵という実は地味な職業をキャラクターの立ったメンバーの群像劇にし、テレビ朝日のように人情路線にもいかないし、日本テレビのようにベタな笑いにも走らない…
あくまでおしゃれに、テンポよく、他局がやってない新しさをちりばめて…ってことでしょうか。
アクション演出に長けて、格闘系のゲーム監督もしている演出家だけに、松本潤と瑛太が闘うアクションシーンの凝った映像は、ドラマの域を超えていて…
スゲェ~なぁ~とは思いましたが…
なんか、これをやりたいために今回のストーリーが逆算で作られたのでは…と思えるほど、やけに突出したシーンではありました。
松本潤はいつもの松本潤の演技なわけですが…
大泉洋の笑いのスパイス…
仲里依紗の明るさ…
角野卓造の安心感…
松嶋菜々子の華やかなオーラ
が加わり、中でもいつの間にこんなに鍛えて、こんなに格闘術を身につけたのか?と驚くばかりの瑛太のキレのあるアクションに惚れぼれしました。
シャープな顔立ちも含めて「それでも、生きてゆく」とはまるで別人で…役を作りこむ役者魂に頭が下がりました。
今後このキャラクターたちを脚本がいかにうまく活かすか…そこにかかっているように思います。
視聴率がひどく落ちることはないでしょう。
今回の評価は…