医者の役割って…「37歳で医者になった僕」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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回を追ってこのドラマ良くなっていて、今回は最も素直に感動できる回でした。




フジテレビ 火曜22時
「37歳で医者になった僕~研修医純情物語」第4話



主演…草なぎ剛
脚本…古家和尚
演出…白木啓一郎





前回、担当して治したかったのに死なれてしまった患者のことを引きずってしまっている紺野(草なぎ剛)。




葬儀に出たかったのに森下(田辺誠一)に医者は患者との間に線を引くべきだ…と止められたようなのです。




そんな紺野は今回は末期がんでホスピスに入るまでの腰かけ入院の大物女優(江波杏子)を担当します。





どうせ治らないと悟りきっている女優はせめて好きにさせろとタバコを吸い酒を飲みたがりますが…





紺野はいけませんよ…と取り上げ、入院の時に来た家族はニセの家族で女優には身寄りがないことを知ります…





女優に親身になろうとする紺野に女優は、医者は医者のやるべき役割だけしてくれればいい…と線を引きます。





しかし、退院する時、お見送りでニセ家族と一緒に大物女優然と着飾って去って行こうとする彼女に、





紺野は「ホスピスに見舞いに行きます…それが僕の決めた役割ですから…」と言うのです…





仕事の関係者に来られたら生きることへの執着が出てしまうので拒んできた女優の孤独を思いやっての言葉…





以前、女優は言ってました「関わりの深い人がいると死んでいくのが怖くなる…」と。





退院したらすぐタバコを吸うと毒づいていた女優は、紺野が差し出す没収していたタバコと酒を受け取らずに去っていきます。





このやりとりの草なぎと江波杏子の演技に私めは感動してしまいました。





治せない患者へもせめて自分ができることをしてあげたい…という医者としての思いやりの気持ちと、孤独を癒されてそれを内心は喜び受け入れようとする気持ち…





さりげない中に2人の思いが伝わるとてもいいシーンでした。





今回は女優と紺野の話と平行して、恋も仕事もうまくいかず自殺願望の強い女性患者と下田(八乙女光)の関係も描かれました。





最初はドライに突き放していた下田が、最後には病院内でも自殺騒ぎを起こし、病院から去って行こうとする患者を必死に呼び止め…





恋や仕事については何もできないけど、せめて身体を治すという医者の役割は果たさせてくれ…と頼むのでした。





沢村(水川あさみ)に続いて下田も紺野に影響されて変わったのですのね…





沢村が患者に言う、自殺しようとしたらどんな手段でも他人に迷惑をかけることになる…という言葉も良かったし…





紺野が引き止めた時に言った…手首を切るためのカミソリは無いし、首をつるためのロープも無いんだ…という言葉も胸を打ちました。





今回はポイントごとのセリフが非常に良く書けていたと思います。





今回の評価は…7





佐伯教授(松平健)とゴルフコンペや女優のファンだった話をする時の中島医局長(鈴木浩介)のおべっかも、相変わらず笑えてツボでした。





鈴木浩介のはまり役ですね。





ちゃっかり女優からサインをもらっていた森下が、彼女主演の医療ドラマを見て医者をめざすことにした…というオチも洒落てました。