豪華キャストが次々に1話ずつ主演していく…というこの「東野圭吾ミステリーズ」の企画は、はっきり言って失敗だったようです。
まず、さほど豪華な気がしないこと…
制作スタッフが感じるほどのありがたみを視聴者は感じていないというズレがあるようです。
もう一つは東野作品の中では決して傑作と呼べないらしき短編をいかに面白くするかの脚色がうまくいっていないこと。
キャストや演出と同様に、脚本家もキャリアのある実力者を配するべきだったと思います。
フジテレビ 木曜22時
「東野圭吾ミステリーズ」第3話
「エンドレス・ナイト」
主演…松下奈緒
脚本…田辺満
演出…河野圭太
今回は大阪で育って、そこで父親が借金をかかえ闇金に手を出し、追い込みをかけられ自殺…そのトラウマで大阪がキライになったヒロインが…
夫も父親と同じ道をたどろうとしているのが分かり、争うはずみに刺し殺してしまう…という話。
大杉漣演じるベテラン刑事が、会った当初から被害者の妻であるヒロインを怪しみ…自供に持ち込んでいくんですが…
今回の脚本は田辺満という90年代から書いてきたベテランで、そつなくまとまってはいました。
しかし、意外性には欠けて特に驚きはなく…平凡な出来でした。
ヒロインの口から何度も大阪がキライというセリフが出るので、大阪の視聴者の皆さんはイヤな思いをしたんではないですかね。
大阪の人間がみんなそうってわけやないで~と…。
松下奈緒が演じるから、作品の輝きが増すとかではなく…
刑事との駆け引きも割りとあっさりで心理戦の妙味もなく…
まあまあとしか言えない出来でした。
どこかで優れた回はないものかと、まだ見続けるつもりではいますが…
今回の評価は…