普通はどちらかに歩み寄りそうなものなんですが…
ＴＢＳ 月曜20時
「浪花少年探偵団」第７話
主演…多部未華子
脚本…吉田紀子
演出…東田陽介
…で、今回は脚本が吉田紀子の回だったわけですが…吉田が書くとタイトルに忠実に浪花の少年たち、つまりしのぶ先生(多部未華子)の教え子たちが厚く描かれるのです。
そのため浪花の人情話的なこってり風味になるのが特徴で、今回もこってりとした話でした。
腹を刺されて殺された男の死体が発見され、一緒に住んでいたはずの息子は行方不明。
家賃を滞納されていた大家さん(田口浩正)が疑われます。そしてこの大家さんがしのぶ先生の教え子(二宮星)の継父で…という話。
結局、争った時に大家さんは柱に頭をぶつけて失神。死んだと早トチりした男は絶望し、包丁で自らの腹を刺し死んでしまいます。
そこへ別れた元妻(有森也実)がやって来て、保険金を手にするために自殺でなく他殺に見せかけようと、失神している大家さんに包丁を握らせたのでした。
この悪い女を演じた有森也実、まぁホント悪そうな顔であの清純派女優がこんな風になってしまったかと「東京ラブストーリー」世代には感慨深いものがありました。
真相が明らかになると、例によってしのぶ先生が、この身勝手な妻にキレたわけですが、今回はこの妻も「アンタにわかってたまるか！」と逆ギレ。やりこめてスカっとする回とはなりませんでした。
江頭脚本は「ごくせん」を書いていた人なので、啖呵をきってスカっと解決みたいなことが多いのですが…
吉田脚本だと、そのあと大家さんに娘が初めて「お父ちゃん」と言ったり、殺された男の息子がしのぶ先生たちの前に現れて、うっすら笑顔を見せて去っていくシーンなどに力を注いでいるのです。
私めの好みとしては江頭脚本の方なんですが、これはこれで今回良かったかな…とは思います。
今回の評価は…
