今回は息子としてのヤス(内野聖陽)と父親としてのヤスがリンクして描かれ、ヤスという男がどんな男かよくわかる回でした。
TBS 日曜21時
「とんび」第8話
主演…内野聖陽
脚本…森下佳子
演出…平川雄一朗
ヤスは母親が亡くなった後、母方の親戚に預けられ、父親は結局迎えに来ず、他の女性と再婚してしまったのでした。
その父親が病で先が短いから会って欲しいと異母弟から電話がかかってきます。
強がりのヤスは会いに行くもんかと思うのですが、ヤスの幼い頃を知るたえ子(麻生祐未)に、ヤスにも父親から可愛がられ父親になついていた頃が
あったと聞かされ心がぐらつきます。
旭(佐藤健)に会いに行くついでに父親の見舞いにも行ったらという声にも、旭との約束を破れないから…とか言って、それもダメで、
ヤスの面倒くささにまわりも閉口します。結局クズのトラックに同乗して東京に行くということで、ヤスは納得し上京します。
しかし、父親とは寝ている間に話しかけただけで帰ってきてしまい…
旭にも待っている間に上司に読ませてもらった入社試験の時の作文を読んだだけで、土産を置いて帰ってきてしまいます。
寝ている父親に今まで自分がどう生きてきたかを、淡々と話す内野聖陽の演技には心打たれました。
自分の人生は悪くなかった…
生まれさせてくれてありがとうございます…という感謝の言葉…
テンションの高い役だけに抑えた演技が非常に効果的でした。
相手が寝てるから素直になるヤスらしさがよく出てましたね。
そして、今回一番の泣きどころは、二十歳になったら読むように照雲(野村宏伸)から渡された海雲(柄本明)が生前に書いた手紙の中身。
旭のために母親が死んだのは自分をかばうためだった…とウソをついたことを明かし、そんなヤスを許してやって
欲しい…という海雲らしい慈愛に満ちた内容で…
泣けました、今回も。
旭はその事実を知っても全く恨みになんて思わなかった…ヤスに感謝し、ヤスを誇りに思う…
旭はなんていい息子なんだ…
ヤスがやっと今になって分かったことを旭は20年そこらで分かったから、あいつはやはり天才だと誉める親バカぶりが微笑ましかったです。
たえ子が話す石けん箱の話も良かったですね。
細かく書いたらキリがないです。
今回の評価は…