私めは何を隠そうバリバリのおばあちゃん子でして、おばあさんの出てくるドラマや映画にはホント弱いんです。
今回は次回予告の段階からヤバいなとは思っていたんですが、やっぱり吉行和子演じるおばあさんにやられてしまいました。
テレビ朝日 金曜23時15分
「死神くん」第5話
主演…大野智
脚本…橋本裕志
演出…中田秀夫
心にしみるイイ話でしたね。
死亡予定者の通知を受けたおじいさん(山本圭)が安らかに天国に旅立てるように、
おばあさんが悪魔(菅田将暉)に魂を奪われてもかまわないからと願いをかなえてもらおうとする姿は、おじいさんへの深い愛情をしみじみと伝わり、心打たれました。
吉行和子の演技は淡々とした中に、お年寄りに決して優しいばかりではない社会も、寛容に受け入れているおばあさんの日常を鮮やかに浮かび上がらせ…
死神(大野智)がクビをひねるように、
なぜ人間は年寄りを敬わないのか?
労れないのか?
騙して金を巻き上げようとするのか?
そんな現実のありようをジワジワつきつけてきます。
事故で死んだ孫と同姓同名の青年(西井幸人)を孫になりすまさせ、孫の事故死の記憶を失っているおじいさんに会わせる…
葬式の写真が出てきておじいさんは思い出してしまうのですが、
悪魔に頼んでその記憶を消してもらい、青年と将棋をさしながら、おじいさんは安らかに天国に旅立ちます。
ここでおばあさんの清らかさに打たれたのか、悪魔がイキなはからいで魂を奪わずにいてくれました。
悪魔もまんざら悪いヤツでもないようで、
死神くんの影響をうけ、情がわいたようです。
縁あって知り合ったからと今後も仲良くしようとおばあさんに言う青年を、ピシャリと拒むくだりと、
そのあとにスーパーでおはぎを買ってくれていた青年に笑顔を見せるラスト…
ハッピーエンドでホッとしました。
穏やかさの中にも厳しさを見せ、青年のワル仲間に啖呵をきったり、吉行和子の女優としての凄みすら感じました。
山本圭ももちろん悪かろうわけもなく、そんな大ベテランに囲まれながらも、
飄々としながらも存在感を示す大野智も、大したものです。
出過ぎず引っ込みすぎず、絶妙の距離感。
掃除している姿がなんとも微笑ましかったです。
今回の評価は…
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