今作になってからは出番がなかった主人公三郎(小泉孝太郎)の義父の今多会長(平幹二朗)が、
今回ようやく登場。
バスジャック事件に巻き込まれて以来、会社に出てこない園田編集長(室井滋)が
なぜそんなことになってしまったのか、過去のできごとを今多が三郎に説き明かすのでした。
TBS 月曜20時
「ペテロの葬列」第4話
主演…小泉孝太郎
脚本…神山由美子
演出…竹村謙太郎
前半はほとんど三郎と今多の会話だけでしたが、
グイグイと引き込んでいく平幹二朗の話術!
園田はかつて社員研修で自己啓発セミナーに参加したら、
意固地な性格がわざわいしてトレーナーと呼ばれる講師に逆らったために
独房みたいな部屋に入れさせられてしまい、その部屋で自殺未遂した過去があったのでした。
バスジャック犯の暮木(長塚京三)もそのトレーナーをマルチ商法の勧誘のために
やっていたようで、その話し方からわかった園田は忌まわしい過去を思い出してしまったのです。
その一部始終を語る平幹二朗の凄みたるや…圧巻で、
園田を自殺未遂に追い込んだそのトレーナーはその後飛び降り自殺したという話をすると、
三郎でなくても、許せなかった今多が誰かに殺させたのでは?と思ってしまう含みがあって、
そういう闇の深さみたいなものを身にまとっている凄みはなかなか出せるものではないと、
今さらながらに感心しました。
園田を訪ねて、お前はそのままでいい…と言葉をかけてあげて、
園田がまた出社するように回復させるシーンも、
思いやりを感じさせ、心を打つシーンでした。
いろいろ他の要素もありましたが、
今回はこれを見られただけでも満足の回でした。
今回の評価は…