溝端淳平という人は面白い役者さんで、なんてことない役の時にはなんてことない役者にしか見えないんでずが、
時々一風変わった役をやると、そのポテンシャルを発揮し、いい役者であることを見せてくれます。
このドラマの岩井さん役の溝端淳平はまさに後者で、回を追ってどんどん魅力的なキャラにしています。
NHK BSプレミアム 日曜22時
「昨夜のカレー、明日のパン」第4話
主演…仲里依紗
脚本…木皿泉
演出…茂原雄二
今回はギフ(鹿賀丈史)の亡き妻夕子(美保純)の法事。
惣菜屋を始めることになったムムム(ミムラ)とサカイ君(福士誠治)。その法事の料理を任されます。
ところが魚をさばける人が不都合になり、
岩井さんが呼び出されます。
魚がさばけるって頼もしいですよね。
前々回でアジフライを作ったのが、こんな形で生きてきました。
そして、岩井さん、幽霊が見える体質でもあるようで、夕子の幽霊を岩井さんだけが見えるのです。
非現実的な設定ながら、あまりに自然体でたたずむ美保純によって、なんとなく受け入れて見えてしまう…
美保純の肩に力の入ってない感じ、イイですよね。いろんなものを削ぎ落とした凄みすら感じます。
ギフの若い頃のギャンブル狂いに悩まされ、首に傷跡つけられても、ケロッとしているたくましさ…
ギフの喪失感が切々と伝わる廊下の傷のエピソードでした。
ギフって考えたら妻にも息子にも先立たれているんですよね。悲しみを表には出さないギフの深い寂しさを鹿賀丈史はさらりと、それでいて深く演じています。
岩井さんに若い男は見えないか聞くテツコ(仲里依紗)。一樹(星野源)の幽霊にも出て欲しいのです。
すると、一樹の幽霊があらわれ、見えてしまう岩井さんは、必死で自分は生きてるんだアピールをします。
このへんの岩井さんの空回りぶりのそこはかとないおかしさ、一途さを溝端が魅力的に演じています。
幽霊がいることをテツコに伝えないのをなじられ、自分は器が小さいと認めるあたりに愛すべき岩井さんらしさがありました。
今回の評価は…
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