今回も岩井さん(溝端淳平)が重要なポジションを担う回でしたね。
岩井さんは器の大きい男なのか、小さい男なのか、その曖昧さが良いし、ホント作者も肩入れしているんだなと分かる、愛すべきキャラクターになっています。
NHK BSプレミアム 日曜21時
「昨夜のカレー、明日のパン」第5話
主演…仲里依紗
脚本…木皿泉
演出…佐々木詳太
年齢を重ねると人は人を素直に信じることが減っていきますよね。
今回はそんな「信じる」ってことをいろいろ考えさせられる回でしたね。
美魔女に騙され結婚詐欺にあい500万かすめとられた疑惑をもたれた岩井さん。
テツコ(仲里依紗)が探ったら、結婚詐欺などではなく、小学生の女の子に貸したということが分かりました。
普通に考えれば、女の子の話を鵜呑みにして大金を貸すなんてどうかしてるわけですが、
岩井さんはよほど器が大きい大人物なのか、テツコとの結婚資金のために貯めた金をポンと渡してしまうんですね。
結局、ウソをついていた少女は岩井さんの人間性に打たれ、お金を返すわけですが、
ひねくれた少女の心を真っ直ぐにするほどの岩井さんの信じる力は、もはやファンタジックですらありました。
魔法のカードの威力も含めて…。
テツコに渡した最強の魔法のカードはすごかったですね。
テツコの心がだいぶ岩井さんに傾いたようです。
急に関西弁で話したり、ヘンテコさがわざとらしくない溝端淳平の茫洋とした演技が今回も光っていました。
岩井さんがもっと年を取ったみたいなタイプのギフ(鹿賀丈史)は、昔、母親が死んだときに渡された金の十手をホンモノと信じ続け、いつかお金に替えようと思っていたというエピソードも、
せっかく娘のために業務用冷蔵庫を贈りだい宝(ミムラ)の父親(小倉一郎)に用立てようとしたら金メッキと分かりガッカリするさまが微笑ましく、かつ侘びしくて、ペーソスがありました。
鹿賀丈史と小倉一郎の飄々とした演技が何とも言えません。
あと、せっかく付き合うことになったらしいテツコの上司(マキタスポーツ)に金を無心され、信じていいものか悩む朝子(片桐はいり)も、
おかしいような、切ないようなで、人を信じるってことの難しさを改めて思ってしまいました。
今回の評価は…
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