続いて最優秀主演女優賞の発表です。
ノミネートが5人揃わなかったり、該当者なしになったりするこの部門ですが、今クールは激戦でした。
ノミネートされたのは以下の6人
永作博美、石田ゆり子
「さよなら私」
親友でありながら、妻と愛人という複雑な関係の二人が入れ替わってしまうというややこしい設定の役を、二人が入れ替わる前と後を見事に演じわけていました。特に最終回で見せた永作博美の死期近い演技は名演でした。
綾瀬はるか
「きょうは会社休みます。」
「JIN」の咲や「ホタルノヒカリ」の蛍と並ぶ綾瀬のあたり役となりました。
恋愛してこなかった真面目な女性のリアルを微笑ましく演じて、共感を得ました。
吹石一恵
「ママとパパが生きる理由。」
末期がんと分かりながらそれでも明るく前向きに生きようとするヒロインを、変に力まず演じて、ドラマをベタつかせなかった功績は大きかったです。
米倉涼子
「ドクターX」
やはりノミネートしないわけにはいかないでしょう。この役以上の役を作りづらくなるのでは?と心配になるほどのはまり役。悠々と演じている感じがこの作品の横綱的な格を感じさせました。
榮倉奈々
「Nのために」
これまで陽性な役を伸びやかに演じるのは得意でしたが、陰の部分を演じると無理があった榮倉ですが、
今回は父親に虐げられ、母親に悩まされ、のちには不治の病になるヒロインを、複雑な感情表現でデリケートに演じ女優としての進化を感じさせました。
他のクールなら誰が取ってもおかしくないハイレベルな戦い。
最終的に綾瀬はるかか榮倉奈々かで悩んだ末に…
最優秀主演女優賞は…
榮倉奈々
「Nのために」
これは榮倉奈々という女優の一つの転機になる役だろうと思われます。
丁寧にかつ気を入れての入魂の演技でした。