脚本のバランスがよい…「アイムホーム」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマはなまじ木村拓哉というスター役者を主演に使っているがために、





作り手はいろいろと大変で、いつものキムタクになっては作品と遊離してしまうし、さりとて木村拓哉の良さもうまく生かさなければならない。






そのさじ加減が実に難しいのですが、脚本の林宏司はそのバランスを非常にうまく取っていて、作品の質の高さをちゃんと保っています。





テレビ朝日  木曜21時
「アイムホーム」第2話

主演…木村拓哉
脚本…林宏司
演出…七高剛




まず自分の失った記憶をたどろうとする努力を描くのに、極力キムタクオーラを消した演技をさせる…





これは初回に続き今回もちゃんと守られていました。初回は元妻(水野美紀)とその間の娘と接しながら、自分の過去を探ろうとする姿が描かれましたが、






今回は今はAVの監督をしている親友
(田中直樹)と接しながら、過去の自分
探しでした。




これまで木村拓哉が演じてきた役でこれほど謝る役はあったかな?と思うほど、





以前は傲慢で自分本位だったらしき自分のことを今回も謝る展開に…。





どうやら今の妻(上戸彩)をその親友が好きなのに奪ったらしいのです。




田中直樹の淡々とした演技に木村拓哉も合わせていて、二人のやりとりは見ごたえがありました。





このドラマが上手いと思うのは、そんな情けない木村拓哉を見せる一方で、





木村拓哉らしい良さもちりばめているところで、




前回なら娘に熱く訴えかけるシーン、今回ならヘソを曲げた顧客(西岡徳馬)のもとに何度も足を運んで懐柔し、仕事に結びつけるくだり、




「HERO」でよくあったパターンだなと思いながらも、こういう地道な努力で良い方向へ持っていくさりげないカッコ良さは木村拓哉の武器でもあるので、






それを作品を壊さない程度に盛り込むというのは、木村拓哉ファンを納得させるうまい配慮だなと感心しています。




勅使河原(渡辺いっけい)に監視されるほど、事故前に何があったのか?





妻は何か隠し事をはしているのか?謎をちりばめて引っ張る伏線も巧みで、





バランスの取れた脚本のおかげで、今クールの中では安心感のある作品の1つになっています。





今回の評価は…4