華族会館を出される篤蔵…「天皇の料理番」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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若さゆえと言ってしまえばそれまでですか、早く一人前のシェフになって妻子を養いたいという焦りが、





せっかく良い方向へ進めそうだった道をふさいでしまう…という皮肉な展開でした。





TBS  日曜21時(5/17)
「天皇の料理番」第4話

主演…佐藤健
脚本…森下佳子
演出…平川雄一朗





華族会館の厨房の中で一際、篤蔵(佐藤健)に当たりの強い荒木(黒田大輔)





この黒田大輔という役者さん、舞台や映画の出演が多く、顔なじみの薄い人ですが、





その憎々しい篤蔵への嫌がらせぶりは毎回、まさに虫酸が走るほどで、





特に今回の篤蔵の嘘がバレてからの、頭を本当にひっぱたきながらの詰め寄りは凄まじい迫力でした。





やはりこういったドラマは脇役がとことんやってくれないと面白くならないわけで、





地味ながら、俊子(黒木華)の父役の日野陽仁と、この黒木大輔の貢献度は大きかったと思います。絶妙のキャスティングです。





せっかく篤蔵をシェフに引き上げてくれるつもりでいた宇佐美(小林薫)を裏切ることになってしまったあと、





厨房から宇佐美の部屋を見上げると煙草の煙だけが見えるというシーン。篤蔵をクビにせざるをえなかった宇佐美の無念が伝わるいいシーンでした。





友情を持ちながら、自分を抜いていく篤蔵への嫉妬から、篤蔵の嘘をバラすに至る辰吉の心情の変化を、柄本佑が繊細に演じ、





そうするのも無理ないなと説得力のあるものにしていました。





そして、役作りで痛々しいまでに痩せた鈴木亮平の兄・周太郎。





結核の病状が進み、学業を断念、故郷に帰ることになります。





篤蔵にあてて書いた手紙の内容からして、涙腺がヤバいことになっていましたが、





故郷に帰って出迎える両親(杉本哲太、美保純)その温かいまなざし、周太郎のやるせない笑顔…
もうここで涙が溢れました。





周太郎の無念さが胸をつきます。





篤蔵の無鉄砲さが憎めないよう、丁寧に作られていて、その点も感心します。





今回の評価は…4