実は私めの大好きなアニメだった「ど根性ガエル」が実写化されるにあたって、最も懸念材料は…
ひろし(松山ケンイチ)のTシャツの中で生き続ける平面ガエルのピョン吉(声→満島ひかり)がどうアニメに遜色なく描かれるかにありました。
結果は想像を超えての上出来、CG技術も素晴らしいし、声の出演の満島ひかりも抜群にイイので、ホッとしたと同時に、
ピョン吉がひろしとW主役と言っても過言ではないほどの活躍ぶりでうれしくなりました。
日本テレビ 土曜21時
「ど根性ガエル」第1話
主演…松山ケンイチ
脚本…岡田恵和
演出…菅原伸太郎
ドラマはアニメから16年後を描いているわけですが、その間に変わってしまったこと、変わらぬままのことがあって、
そのキャラクターの変化を楽しめたのもまた一興でした。
ひろしはぐうたらなニートになり、
京子ちゃん(前田敦子)は離婚して出戻り、キツい性格に…
ゴリライモ(新井浩文)はゴリラパンを当てて稼いでいる地元のちょっとした青年実業家に…
ひろしの弟分だった五郎(勝地涼)はおまわりさんに…
変わらないのはひろしの母ちゃん(薬師丸ひろ子)と今でもよし子先生(白羽ゆり)を慕って独身の梅さん(光石研)、そして正義感に溢れ、ひろしを叱咤激励し、今どき古いとされるど根性を貫くピョン吉くらいなのです。
ただ、実はそのピョン吉も寿命が尽きる日も近いらしく、
何とか自分が生きている間にダメなひろしを何とかしたいと思っているのです。
私めはこのピョン吉の設定にグイっと心をわしづかみにされました。
なるほど、そういう話なのか?と。
そんなピョン吉の状態に気付き、今後は応援してくれるであろう母ちゃんも、
薬師丸ひろ子が非常にナチュラルになりきっていて、その母ちゃんぶりは見事です。
新井や勝地や光石らもキャラクターをナチュラルに演じることに長けた人たちなので、わざとらしさが無いのが何よりです。
前田敦子だけが演技してます感が強いのは、仕方がないことでしょう。
主演の松山ケンイチはエッジのきいたはねた演技。好き嫌いは分かれそうですが、ダイナミックでストレートな演技が、この作品には合っています。
今回の評価は…