続いては春ドラマアカデミー賞の最優秀主演男優賞の発表です。
ノミネートしたのは以下の4人です。
「心がポキっとね」
阿部サダヲ
ドラマの中身はかなりツラいものでしたが、酒に弱い主人公が泥酔して本音をぶちまけるところとか、
人と接したくないのに干渉されて嫌がるところとか、阿部サダヲらしさが出るところが楽しみで何とかリタイアせずに見たようなものです。
「アイムホーム」
木村拓哉
前半はいつものキムタクらしさが抑えられ、木村拓哉の進化を感じさせました。
終盤はかっこいいキムタクオーラがまた出て来てしまったのは残念でした。
ただし、過去の家路と今の家路を目付きの違いで演じ分ける器用さは評価したいと思います。
「アルジャーノンに花束を」
山下智久
知的障害がありピュアな心の持ち主の主人公が天才的な知能を手にして変貌し、また元に戻る…
ファンタジーの世界の住人たりうる美しさと透明感。それは山下智久ならではのものでもありました。
「天皇の料理番」
佐藤健
まだ若くて料理番の一生を描くには頼りないのでは?という懸念もありましたが、それを払拭するだけの入魂の演技を最後まで見せてくれました。
身勝手で癇癪もちで…と視聴者の共感を得にくいキャラクターを愛すべきものに転化させたのは、
佐藤健の計算を感じさせない熱くストレートな演技あればこそでした。
その熱量の高さが全編をパワフルでエネルギッシュなものにしました。
以上4人の中で最優秀主演男優賞に選んだのは…
佐藤健
「天皇の料理番」
これも文句なしでしょう。
佐藤健の代表作となる当たり役だったと思います。
大河ドラマや映画などさまざまな経験がよい肥やしとなって今回結実したといえます。
心からお疲れさまでした…と言いたい渾身の熱演でした。