まずは快調な滑り出しでした。キャスト・脚本・演出にそれぞれ破綻がなく、作品の世界観を明確に打ち出した感じでした。
あと、良かったのは西島秀俊も伊藤淳史も、またいつもの…という役作りではなかったことでした。
フジテレビ 水曜22時
「無痛~診える眼~」第1話
主演…西島秀俊
脚本…大久保ともみ
演出…佐藤祐市
「チーム・バチスタ」シリーズのように病院内で起きた事件を医師と刑事で解決するみたいな話だと、またかよ…でイヤだなと思ってましたが、
このドラマは、まず主人公の為頼(西島秀俊)のキャラクター設定がユニークで、
視診だけで人の病状を見抜ける上に、犯罪をおこす人間にあらわれる犯因症の兆候も見えてしまうのです。
その能力を知った早瀬刑事(伊藤淳史)が、為頼に協力してもらい事件にあたる…という展開。
為頼が単なるスーパードクターでなく、人間味もあるところが魅力で、私生活で結婚したせいか、肩の力が抜け演技に軽やかさ
が増した西島秀俊が魅力的なキャラクター作りをしていました。
一方、癒し系のニコニコ、ヘコヘコのキャラクターが多い伊藤淳史は、今回は眉間にシワ寄せた熱血刑事役で、正義感が強いあまり犯罪をおかしかねない…といういつもと違う役。
まだ馴れてないので、やや違和感はありますが、新鮮味があってこれはこれでありだなと思いました。
通り魔事件に巻き込まれた為頼の義理の姉(浅田美代子)が入院したメディカルセンターは、
院長(伊藤英明)もスキンヘッドの清掃係(中村蒼)も心病んでる少女(浜辺美波)も怪しい人物だらけ。
今後は1話完結の話と、メディカルセンターの人々がらみの連続エピソードがどんなバランスで描かれるのか?そこにかかっていそうです。
キャスト、演出は問題なしですから脚本の質しだいでしょう。
今回の評価は…