第5話までの「ロケット編」は原作も読んでましたし、WOWOW版ドラマも見ていたので、どうしても自分の中に先行するイメージがあって、それに惑わされずにTBS版を見るのが一苦労でした。
ところが今回から始まる「ガウディ編」は原作もまだ読んでませんし、ドラマ化もこれが最初だけに、そういう心配はないのですが…
依然として、「ロケット編」で気になった点は改善されるわけではなく、その点を我慢しながら見なければいけないというのは続きそうです。
TBS 日曜21時
「下町ロケット」 第6話
主演…阿部寛
脚本…八津弘幸、稲葉一広
演出…福澤克雄
心臓の人工弁とも知らされず注文どおりの物を作らされているところから始まる「ガウディ編」。
見るからにイヤなヤツという感じの発注側の久坂(平岳大)と藤堂(瀧川英次)
更にその仕事を横取りしようとたくらむ商売敵の椎名(小泉孝太郎)
佃(阿部寛)を裏切って椎名の側につく技術者の中里(高橋光臣)
必要以上にアップを多用してこいつらが今回の悪いヤツらです…と言わんばかりの演出。
この人たちが先々はやりこめられていくんだな…という分かりやすさ。
まあ、それはそれでいいんですけど、その人の背景とかは描かずいきなりなので、中里などはそもそも良くこんなヤツを佃も雇ったな…と思えるぐらいの性根の腐ったヤツにしか見えず、どうも強引すぎるな~という違和感は相変わらず。
なので、「ロケット編」で佃を裏切って迷惑をかけた真野(山崎育三郎)がヒゲを剃って急に善人として登場しても、あの時は何だったんだと違和感を覚えてしまうんですね。
そういう意味で、椎名役の小泉孝太郎はとことんイヤ~な感じを出しまくって演じてますが、その過剰さが人物描写としては浅いものに見えかねないのもネックではあります。
そして、「ロケット編」でもピーターの弁護士や東国原英夫の銀行支店長やその人自体のキャラが強すぎて、その役として見るのに苦労するキャスティングがありましたが、
今回も神の手を持つ心臓外科医役の今田耕司とその師匠で心臓外科の権威役の世良公則って…
特に今田耕司が殊勝に真面目顔して演技していても、どうもそういうコントをやっているみたいで…
これが慣れるには時間がかかりそうです。
それと別に私めはアンチ土屋太鳳ではないのですが、やはり娘と佃のくだりって要る?
…といつも思ってしまいます。
そういった気になることがあるからなのか、せっかく桜田(石倉三郎)が亡くなった娘のためにも、この人工弁を完成させたいと話す感動ポイントでも、
これまでやたらと採算重視で佃に反対していたコワモテ営業部長の唐木田(谷田歩)が自分にも娘がいるからと涙流して、自分の夢を見つけた…とか急に言われても、
へ~~、なんで急に?と面食らってしまい、素直に感動できないのでした。
どうもこの悩みは最後まで続きそうです。
今回の評価は…