このドラマは最初から潤子(石原さとみ)と高嶺(山下智久)の関係に絞って描いていけば良かったのに、
清宮(田中圭)やら三嶋(古川雄輝)やらをからませたり、更に周辺の人たちにも尺を割いたりして、肝心のヒロインの心理描写をないがしろにしてしまい…そのつけがいまだに影響しているように思います。
フジテレビ 月曜21時
「5→9~私に恋したお坊さん~」 第7話
主演…石原さとみ
脚本…小山正太、根本ノンジ
演出…谷村政樹
前回、結婚パーティー中に高嶺と手を握り合った潤子。
自分は高嶺のことを好きになってるのかも?と自問自答してしまうように…。
そのあたりの石原さとみのブツブツ独り言演技は、彼女の得意とするところでそれなりに面白いんですが、
いかんせん、このドラマは潤子が誰をどのように思っているかを、丁寧に描いてきていないため、手を握ったくらいで急に高嶺を意識し始める潤子を、なんで急に?としか思えないのです。
清宮の件はどうなったのか?とかもおざなりのまま、話が進まれても何がなんだか分からないんですね。
その点、高嶺の方は両親を失ってから住職になるべく育てられた苦しみがだんだん分かってきて、潤子が祝ってくれたバースデーケーキに涙するところとか、その涙も素直に見ることができるのです。
ところが、潤子の方はそんな高嶺を好きになってしまうところが、突発的で高嶺の一途さにほだされたにしても、もうちょっと何か心理描写はないのか?と脚本の雑さを感じずにはいられませんでした。
そこにきて新キャラの高嶺の弟天音(志尊淳)を投入してきて、住職の座を高嶺から奪うなんてこともからめてくるので、
ますます、潤子の気持ちは霞んでいくばかりなんです。
男性脚本家が書いているから仕方ないんですかね。
兄に歪んだ感情を持つ弟とかの方に、どうも力を入れて脚本を書いてますから…。
志尊淳が腹に一物ある弟をなかなかうまく演じてますね。
関西弁は気になりますが…。
今回の評価は…